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ITトレンドレポート

DX・クラウドで急速に浸透したアジャイル開発の現状とメリット【前編】

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DX推進、クラウドの分散化、サービス開発のスピードアップといった複合的な要因で、アジャイル開発が一気に浸透しました。

アジャイル開発の導入の遅れや、対応できる人材の不足が日本企業の国際的な競争力の低迷につながった側面もあるといわれるほど、今や欠かせない開発手法になっています。

何かと話題のアジャイル開発ですが、従来の手法との違いがよくわからないという人もまだいらっしゃるでしょう。今回は【前編】【後編】の2回にわたり、アジャイル開発の概要導入メリット開発事例をレポートしていきます。

まずは、言葉の意味から紹介しましょう。「アジャイル」は、「機敏」を意味する英語。アジャイル開発とはその名の通り、短期間で完了するスピーディーな開発手法を指す言葉です。

従来のシステム開発は、最初に綿密な計画を立てたうえで、リリースまでの各工程を段階的に進めていくウォーターフォール型が一般的でした。

しかしこれは、ひとたび計画を固めてしまうと軌道修正しにくく、すべての開発工程が完了してからリリースとなるため、市場の変化が速い現代のビジネスシーンにうまく対応できないという課題がありました。

対してアジャイル開発は、計画を細部まで詰めず、大まかな要求仕様のみで開発をスタートさせるのが特徴です。

機能単位に分割した小規模なプロジェクトで、イテレーションと呼ばれる「設計・開発・テスト・改善のサイクル」が何度も繰り返され、クライアントと頻繁にコミュニケーションを取りながら細かい修正を重ねていきます。

それぞれの機能が完成したら、個別にリリースされるのもアジャイル開発ならでは。開発工程で発生したエラーや変更点にフレキシブルに対応できるため、クライアントのニーズを吸収しやすく、開発期間・コストを短縮できます。

小規模で立ち上げる新規事業のシステムや、SNS・ECサイト・アプリなど仕様の追加・変更が生じやすい開発に向いています。加えて、要望を明確にしづらい案件や、迅速なリリースが求められる開発にも導入されているようです。

アジャイル開発は、エンジニアの連携・柔軟性・品質のどれを重視するかで、「スクラム」「エクストリームプログラミング(XP)」「ユーザー機能駆動開発(FDD)」の3つのスタイルに分かれます。

スクラムは、明確な役割分担がある開発チームを結成する最もポピュラーな開発スタイル。XPは、クライアントとの頻繁なコミュニケーションによって、機能の追加・変更を細かく行うのが特徴です。

FDDでは、あらかじめ全体モデルを作成してから開発をスタート。スクラム・XPほどの機敏さはないものの、顧客視点を反映させた高品質なシステムを実現できます。進捗の管理やクオリティの維持がしやすく、大規模な開発にも向いているスタイルです。

以上、アジャイル開発の概要や導入メリット、手法などについて解説をしました。続く【後編】では、事例を紹介しながら掘り下げていきます。アジャイル開発に興味がある方は、ぜひ、あわせてご覧ください。

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