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ソルクシーズがめざす未来

上流工程、自社サービス、専門性…「自分に合うSIer」を見分ける方法【前編】

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「給料が安い」「長時間労働のブラック企業が多い」「下請けの仕事ばかりで進化がない」「保守的で体質が古い」などなど、SIerがネガティブに語られている時代がありました。

しかし昨今は、「大規模なチームが必要なDXや金融・官公庁のシステム開発案件急増」「業界全体が働き方改革を推進」「人材育成の強化」「自社サービスを開発する企業が増加」「ユーザ企業の内製エンジニア不足で最注目」といった理由で、評価が高まっています。

とはいえ、Sierのなかには、サービス拡大や技術革新を推進している企業もあれば、従来型のシステム開発を続けている企業などもあります。「最先端技術を武器に活躍したい」「多様なスキルを身につけられる会社に就職・転職したい」という人にとっては、気になるポイントでしょう。

そこで今回は、自分に合うSIerを見分ける方法を【前編】【後編】の2回にわたり紹介していきます。

Sierを見るポイントとしてまず挙げられるのは、「上流工程からの案件が多い」かどうか。

そもそもSIerがブラック体質になりやすい最大の原因は「多重下請け」構造です。システム開発やインフラ関連は、クライアントと契約した大手企業やその下請会社が、下流工程の設計・開発・テスト・運用・保守などを中小規模の企業に委託するケースが多い業界です。

基本的には下流工程のみの下請けになるとプロジェクト全体のコントロールができません。「納期がタイト」「発注元企業のニーズを把握しづらい」「要件変更・仕様変更に振り回されやすい」など、現場のシステムエンジニアの負担は増加する傾向にあります。そういった環境では、キャリアアップに必要な上流工程の経験・スキルを学ぶ機会を得るのが難しくなります。

上流工程からの案件が多い会社は、システム開発プロセスの全工程を経験できる機会が多いともいえるでしょう。SIerがどのような案件を抱えているかは、就職・転職する企業を選ぶ際の重要なチェックポイントです。

受託開発だけでなく、SIerとしてのノウハウを活かした自社サービスを展開しているかどうかも、見分けるポイントのひとつです。

自社サービスの開発案件であれば、顧客都合による納期短縮のようなこともなく、着実に開発を進めることができます。受託開発と自社開発を両方手がけている会社は、プロジェクトの上流から下流までをひと通り経験するチャンスが得られやすいのも働くメリットのひとつ。異なるビジネスモデルを展開していると、特定の要因による業績悪化のリスクが減り、経営が安定しやすくなります。

一方、システムインテグレーションのみを継続している企業は、ビジネス環境の変化の影響を受けやすく、案件の受注が減ると「条件の良くない話も受託せざるを得ない」といった状況に陥りがちです。なかには、システムエンジニアにも追加案件の受注ノルマが課されるケースもあるようで、業務の負担が大きくなります。

加えて「専門領域がある」「特定業界に強い」といった特徴も、SIerの見極めポイントです。

現在はさまざまな業界・企業で、レガシーシステムからの脱却やビッグデータの活用、DX推進が急務となっています。しかし高度なスキルを持ったIT人材が不足しており、システムエンジニアの採用はうまくいっていないようです。クラウド・IoT・AIなど最先端技術のスペシャリストを揃えられるSIerは、今後も仕事が増加していく可能性が高いでしょう。

特に重宝されるのが、特定の業界やサービスの課題・業務に関する知見とノウハウがある企業です。

なかでも金融業界・官公庁などは、「大規模なシステムが必要とされる」「セキュリティに関する要求レベルが高い」「システム運用の対応範囲が広い」といった理由から、依然としてSIerのニーズが高い領域です。また製造業生産ラインのDX化が進んでおり、将来性のある市場といえるでしょう。

後編】でも引き続き、SIerの見分け方と特徴を解説していきます。ぜひあわせてご一読ください。

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