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ITトレンドレポート

あらためて押さえておきたい「DXで実現できること」 業界別の取り組み事例【前編】

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2010年代の初頭から、ビジネス用語として使われ始めたDX(デジタルトランスフォーメーション)。日本で浸透するきっかけとなったのは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」です。このなかで、データ活用の推進を阻害する大きな要因と指摘されたのが、既存システムの複雑化・ブラックボックス化でした。

DXレポートは、この問題が解決しなければ、2025年以降に毎年最大12兆円の経済損失が生じる可能性があると警鐘を鳴らしました。当時話題になった「2025年の崖」という言葉を覚えている方が多いのではないでしょうか。

その後、コロナ禍によって停滞したDX推進の動きは、直近の2年で再び活発化しています。ただし、DX推進によって成果を得られている企業と、行き詰まりを感じている企業が二極分化している感があり、経営層のコミットメントDX推進人材の不足が課題となっている企業も多いようです。

DX推進によって目に見える成果を挙げている業界・企業は、どんな着想で改革を進めているのでしょうか。今回はDX推進によって「実現できること」を、業界別の取り組み事例とともにレポートしていきます。

ここであらためて、「DXとは何か」を整理しておきましょう。経済産業省の定義をわかりやすく整理すると、「ビジネス環境の激しい変化に対応するべく、顧客や社会のニーズをもとにデータとデジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルを変革すること」。加えて、「業務や組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」という言葉も添えられています。

DXを推進するためには、それぞれの業界の状況を把握し、最先端の技術がもたらすビジネスモデルやサービスの変革の可能性や、課題の解決の方向性を定めなければなりません。デジタル化が進んでいる業界と、アナログなサービスがスタンダードとなっていた業界では、おのずと優先順位が変わってきます。

全体的な傾向として、デジタル化が遅れていた業界ではオペレーションの改善や業務コストの削減、労働力不足の解消が先行。デジタル化への着手が早かった業界は、ビッグデータの活用による新たなビジネスやサービスの創出が進められています。

たとえば紙の書類や手作業、非効率な業務フローを改善した代表的な業界は、物流業界です。大手運送会社の多くが、データとデジタル技術を活用したサプライチェーンの最適化を推進。管理・伝票発行などのデジタル化、合理的な輸送・配送ルートの選択といった取り組みが、コスト・業務負担の削減につながっています。

今後は、荷役、ピッキング、検品、梱包などの業務にAIが導入されて自動化が進む方向で、ドローンや自動運転車が導入されれば、小口配送が無人化する可能性もあります。

物流と同様に、デジタル化の遅れと人手不足が課題となっていた農業では、DXによるさまざまな改革がパラレルで進んでいます。農林水産省が「農業DX構想」を発表したのは2021年3月。農作業の自動化、IoTセンサーを活用した生産管理、AIの画像認識による作物の収穫可否判断などが課題解決に貢献すると期待されています。

今後は、作物の収穫状況をECサイトに反映させるマーケティングの取り組みや、運輸・物流・小売までを一元管理するシステムの導入などが進むでしょう。農作物や畜産物の生産(1次産業)だけでなく、製造・加工(2次産業)やサービス・販売(3次産業)などをすべて手掛ける「農業の6次産業化」は、DXによって実現されそうです。

「業界別の取り組み事例」の【後編】では、商品やサービスの品質向上や改革を進める業界の取り組みを紹介します。こちらもぜひ、ご一読ください。

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