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ITエンジニアのお仕事&キャリア

若手SEのためのIT業界用語・隠語辞典2024【造語編】

ITエンジニアのお仕事&キャリア

IT業界のビジネスシーンで使われる業界用語・隠語の意味や使い方について、テーマ別に紹介するシリーズの第2回は【造語編】です。

システム開発のプロジェクトにアサインされたとき、お客様との打ち合わせに出席したときに、「会議で飛び交う言葉がわからない」「議事録をまとめてほしいといわれたけど、何がどうなったのかわからない」といった事態を回避するために、ぜひ最後までチェックしておきましょう。

DX
DXはデジタルトランスフォーメーションの略語です。トランスフォーメーションは「変革」を意味する英語。その名の通りデジタル技術を駆使してビジネスモデルやサービス、業務プロセスなどを変革することを指します。今後、企業が競争優位性を維持するためにはDX推進が欠かせません。

X-Tech
テクノロジーを活用し、それぞれの業界に変革をもたらす技術は、〇〇Techという形で表現されます。たとえば金融業界なら「FinTech」、医療業界なら「HealthTech」、自動車業界なら「AutoTech」、教育業界なら「EdTech」と呼び分けるのが一般的です。

SE
SEは「システムエンジニア」の略。クライアントの要望をヒアリングして、ITシステムの基本設計・詳細設計などを行う職種です。実際に手を動かして設計書を実現するプログラミングは、プログラマーが担当するのが一般的です。

SIer
SIer(エスアイヤー)はシステムインテグレーターの略語です。クライアントの要望に応えて、最適なITシステムを実現する企業のこと。要件定義から設計・開発・運用まで、システムにまつわる業務全般を請け負います。

SES
SES(システム・エンジニアリング・サービス)は、システム開発や運用保守のためにクライアントの企業にシステムエンジニアを派遣する契約形態です。「成果物ではなく労働力に報酬が払われる」「指揮系統はクライアントでなく所属企業にある」のが特徴です。

IDE
「統合開発環境」とも呼ばれ、ソフトウェアコードの開発に必要な各種ツールを使いやすいように統合した開発環境です。統合されるツールとしては、ソースコードエディター、コンパイラ、リンケージエディタ、デバッガなどが挙げられます。

IDEを活用することで効率的な作業が可能になり、生産性の向上が期待できます。

5G
大容量のデータが通信できる「第5世代移動通信システム」で、超高速・超多数同時接続・超低遅延といった特徴があります。5Gが普及することで、4K/8K動画のリアルタイム受信や自動運転、遠隔治療、のちほど紹介するIoT/IoBなど、従来の通信環境では難しかったさまざまなサービスが実現できるようになります。

ECサイト
ECは「電子商取引」を意味する「Electronic Commerce」の略。一般的にはインターネット上で商品の売買ができるネットショップを指す言葉です。なお広義にはネットオークションサイト、コンテンツ配信サイト、オンライントレードなど、電子商取引を行うWebサイト全般が含まれます。

CMS
プログラミングの専門知識がなくてもWebサイトやブログを作成できる「コンテンツマネジメントシステム(Contents Management System)」の略語です。よく知られている「WordPress」「Shopify」は、ニュースやコラムなどの記事をCMSで量産したいときに使われます。

UI/UX
UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)は、製品・サービスの使い勝手を左右するデザインに関わる概念です。UIが操作感や機能といったユーザーとの具体的な接点を指すのに対して、UXはUIによってもたらされる顧客体験を意味します。

API
アプリケーションプログラミングインターフェース、略してAPI。複数のソフトウェアを連携するときに使われるルールや仕組みを指す言葉です。APIを活用することで既存のソフトウェアの情報や機能を共有でき、システム開発が効率化されます。

MA
「マーケティング・オートメーション」の略語。その名の通りマーケティングに関する業務を自動化する仕組みやサービスです。企業はMAを活用することで、顧客の情報・行動・反応などに応じて、最適なタイミング・方法でのアプローチを実行できます。

IoT/IoB
IoT(インターネット・オブ・シングズ)はさまざまなモノをインターネットにつなげ、データの収集や遠隔操作などを行う技術です。対してIoB(インターネット・オブ・ビヘイビア)はIoTの発展形。インターネットを人に接続し、身体情報や行動などの幅広いデータの収集・活用を可能にします。

サーバ
リクエストに応じて、さまざまなデータやサービスを提供する仕組みです。提供するデータ・サービスによってファイルサーバ、プリントサーバ、メールサーバ、Webサーバなどの種類があります。記述については「サーバー」「サーバ」、どちらもあります。

データベース
大量のデータから必要なものをスムーズに取り出せるように整理した情報の集まりです。顧客情報などの重要なデータを安全に保管・管理・共有できるのはもちろん、適切な意思決定を行うためのデータ分析にも役立ちます。

クラウド
「インフラ、ソフトウェアを所持せず、インターネットを介してサービスを必要な分だけ利用する考え方」を指します。ユーザーは、手持ちの各デバイスからクラウドにアクセスして、いつでも必要なサービスの利用やデータの閲覧・ダウンロードなどを行うことができます。

SNSやGoogleドキュメント、GmailなどのWebメールサービス、次に紹介するSaaSなどもクラウドサービスの一種です。

SaaS/PaaS/IaaS
ソフトウェア・アズ・ア・サービスを意味するSaaS(サース/サーズ)は、クラウド技術を活用してオンライン経由で提供されるソフトウェアサービスの総称です。PCなどに直接インストールするサービスと違って、「アクセスできるデバイスが限定されない」「ユーザー側の負担が少ない」といった特徴があります。

またPaaS(パース)はアプリケーションの土台となる「プラットフォーム」を、IaaS(イアース/アイアース)は情報システムの構築に必要な「インフラストラクチャー」を提供するクラウドサービスです。

ICP
各業種に最適化した固有のソリューションを提供するために、複数の機能を組み合わせたクラウドサービス。インダストリー・クラウド・プラットフォームの略語で、「業界別クラウド/業界クラウド」とも呼ばれます。

エッジコンピューティング
ユーザーが利用する端末や、端末から物理的に近い場所でデータを処理するのがエッジコンピューティングです。端末側で高速・低遅延の出力が行えるようになるため、IoTとも相性の良い技術といえるでしょう。

AI/生成AI
AIは人間が知能を活用して行うさまざまな認識・推論・活動を、コンピュータが実行する技術。「人工知能」とも呼ばれます。

現在はとくに、大規模な学習データを用いてアウトプットを行う「生成AI」が注目されています。入力された情報をそのまま出力する従来のAIとは異なり、オリジナルの情報やアイデアを新たに生成できるのが特徴です。

機械学習/ディープラーニング
機械学習はAIがデータを分析する手法のひとつです。大量のデータをさまざまなアルゴリズムに基づいて学習することで、データのパターン・法則を発見します。

一方、ディープラーニングはより高度な機械学習を実現する手法です。AIが自動的にデータを学習・解析するため、人間による指示が必要ありません。これによって、柔軟かつ高精度なデータ分析が可能になります。

ビッグデータ
日々の更新スピードが速く、多様かつ大量のデータを指す言葉です。クラウド技術やAI技術が進化したことで、ビッグデータの蓄積・分析が可能になり、高度なマーケティングやマネジメント・意思決定が行えるようになりました。

DoT
「ディープラーニング・オブ・シングス」の略語。機械学習の技術を組み合わせたIoTの発展形です。さまざまなモノが自発的にデータの分析・解析を行うことで、状況に応じた適切な判断を自動で行えるようになります。スマート家電や自動運転などへの応用が期待されている技術です。

RPA
RPA(Robotic Process Automation)は、ルールエンジン、AI、機械学習といった技術を駆使して事務などの定型的な業務を自動化・高速化する仕組み。これによりルーティンワークの生産性向上やコスト削減・ヒューマンエラーの防止といった効果が期待できます。

PoC
「Proof of Concept」の略語。新しい技術やサービスを本格的に開発・導入する前段階での検証作業を指す言葉で、「概念実証」とも訳されます。昨今ではIoT・AI・クラウドなどの文脈で、プロジェクトの実現可能性を見極めるプロセスとして使われるケースが少なくありません。

CASE
自動車業界で推進される技術変革について、その方向性をあらわす言葉。Connected(接続)、Autonomous(自動化)、Shared(共有)、Electric(電動化)の頭文字を取ってCASE(ケース)です。

自動運転、カーシェアリング、電気自動車などの実現により、少子高齢化・経済格差・気候変動といった問題の解決が期待されるなど、社会全体に大きな変化をもたらすと考えられています。

MaaS
「モバイル・アズ・ア・サービス」の略称。鉄道・バスなどの公共交通やタクシー、シェアサイクルなどのさまざまな交通手段を、クラウドに接続することで連携する次世代の交通サービスです。目的地までのルートの検索・予約・決済などが簡略化され、地域住民や旅行者の利便性向上を実現します。

ジオメディア
「ジオグラフィック」と「メディア」を組み合わせた、位置情報・地理情報を活用したサービスの総称です。ユーザーのリアルタイムの位置情報からおすすめのスポットを紹介したり、交通渋滞を回避したりと幅広いサービスが提供されています。

XR
XR(クロスリアリティ)は現実と仮想現実との融合により、新たな知覚体験をつくりだす画像処理技術の総称です。AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)、SR(代替現実)などがあります。

メタバース
XRの技術でインターネット上につくりだされた仮想空間や、そのサービスを指す言葉。メタバースにアクセスしたユーザーは、アバターを操作することで他のユーザーとコミュニケーションを取ったり、さまざまな経済活動を行ったりすることができます。

TX
TX(トータル・エクスペリエンス)は、ビジネスの成果を向上させる総合的な戦略です。顧客の満足(カスタマー・エクスペリエンス)、従業員の満足(エンプロイー・エクスペリエンス)、商品・サービスの使いやすさ(ユーザー・エクスペリエンス)、仮想空間ならではの体験価値(マルチ・エクスペリエンス)という4つのアプローチから、関係者全員の利益を追求することで、企業価値の最大化をめざします。

スーパーアプリ
日常生活のさまざまなシーンで必要になる機能・サービスを統合した総合的なアプリです。コミュニケーション・娯楽・勉強・仕事・決済など、用途に応じて複数のアプリを起動する必要がなくなり、ユーザーの利便性向上を実現します。

ブロックチェーン
ブロックチェーンは、データの取引履歴を複数の場所に分散して管理する技術です。特定の管理者だけが取引履歴を保持する集中管理型システムと比べて、データの改ざんや破壊がしにくく、信頼性の高い管理ができるのが特徴です。

仮想通貨
インターネット上で取引される財産的価値で、「暗号資産」とも呼ばれます。国や中央銀行が中央集権的に価値を保証する円・ドルなどの法定通貨とは異なり、ブロックチェーンの技術を活用して分散管理されるのが特徴です。

NFT
ブロックチェーンで取引履歴や所有証明の管理をすることで、固有の価値が担保されるデジタルデータの総称です。「非代替性トークン(Non-Fungible Token)」とも呼ばれます。二次流通時に作者に手数料が入るようにするなど付加機能を付与でき、現在はアートやトレーディングカード、メタバース上のアイテムを筆頭に、さまざまなNFTが生まれています。

Web3.0
ブログ・ホームページなどが主流の「Web1.0」、相互コミュニケーションを実現したSNSなどの「Web2.0」に続く次世代のインターネットの概念。「分散型インターネット」とも呼ばれています。

「Web3.0」は、プラットフォーマーなどの特定の管理者を置かず、複数のユーザーが分散管理することで、透明性・安全性の高いサービスの運用をめざします。Web2.0における「セキュリティの脆弱性」「データの改ざん」「サーバー障害によるサービスダウン」といった問題を解決するものとして注目されています。

以上、今回はIT業界の技術やサービスに関する造語を紹介しました。続く【隠語編】では、IT企業のオフィスや開発現場で使われるさらにディープな業界用語を紹介していきます。ぜひ併せてご覧ください。

※この記事は2023年6月22日に公開した記事を再編集しています

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