IT業界のビジネスシーンで使われる業界用語・隠語を、3回にわたり紹介します。第2回は【造語編】。「会議で飛び交う言葉がわからない」という事態を回避するために、ぜひ最後までチェックしましょう。
DX
DXはデジタルトランスフォーメーションの略語です。トランスフォーメーションは「変革」を意味する英語。その名の通りデジタル技術を駆使して業務やビジネスモデルを変革することを指します。今後、企業が競争優位性を維持するためにはDX推進が欠かせません。
X-Tech
テクノロジーを活用して各業界を変革するビジネスは、〇〇Techという形で表現されます。たとえば金融業界なら「FinTech」、医療業界なら「HealthTech」、自動車業界なら「AutoTech」、教育業界なら「EdTech」と呼び分けるのが一般的です。
SIer
SIer(エスアイヤー)はシステムインテグレーターの略語です。クライアントの要望に応えて、最適なITシステムを実現する企業のこと。要件定義から設計・開発・運用まで、システムにまつわる業務全般を請け負います。
SaaS
ソフトウェア・アズ・ア・サービスを意味するSaaS(サース/サーズ)は、オンライン経由で提供されるソフトウェアサービスの総称です。PCなどに直接インストールするサービスと違って、「アクセスできるデバイスが限定されない」「ユーザー側の負担が少ない」といった特徴があります。
UI/UX
UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)は、製品・サービスの使い勝手を左右するデザインに関わる概念です。UIが操作感や機能といったユーザーとの具体的な接点を指すのに対して、UXはUIによってもたらされる顧客体験を意味します。
API
アプリケーションプログラミングインターフェース、略してAPI。複数のソフトウェアを連携するときに使われるルールや仕組みを指す言葉です。APIを活用することで既存のソフトウェアの情報や機能を共有でき、システム開発が効率化されます。
IoT/IoB
IoT(インターネット・オブ・シングズ)はさまざまなモノをインターネットにつなげ、データの収集や遠隔操作などを行う技術です。IoB(インターネット・オブ・ビヘイビア)はIoTの発展形で、インターネットを人に接続。身体情報や行動などの幅広いデータの収集・活用を可能にします。
エッジコンピューティング
ユーザーが利用する端末や、端末から物理的に近い場所でデータを処理するのがエッジコンピューティングです。端末側で高速・低遅延の出力が行えるようになるため、IoTとも相性の良い技術といえるでしょう。
XR
XR(クロスリアリティ)は現実と仮想現実との融合により、新たな知覚体験をつくりだす画像処理技術の総称です。AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)、SR(代替現実)などがあります。
ブロックチェーン
ブロックチェーンは、データの取引履歴を複数の場所に分散して管理する技術。特定の管理者だけが取引履歴を保持する集中管理型システムと比べて、データの改ざんや破壊がしにくく、信頼性の高い管理ができるのが特徴です。
今回は、IT業界の技術やサービスに関する造語を紹介しました。続く【隠語編】では、オフィスや開発現場で使われるさらにディープな業界用語を紹介していきます。ぜひ併せてご覧ください。