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ITトレンドレポート

ガートナーが発表!2022年にニーズが高まるITトレンド12選【後編】

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「ガートナー」が11月に発表した「2022年以降に注目すべき12の戦略的テクノロジトップ・トレンド」について、前編・後編の2回にわたりレポートしています。

前編では、最初のテーマとなる「成長の加速」に関わる4つのITトレンドと、「変化の形成」をもたらす「AIエンジニアリング」「ハイパーオートメーション」について紹介しました。

後編では引き続き、「変化の形成」をもたらすトレンド「意思決定インテリジェンス」「コンポーザブル・アプリケーション」と、最後のテーマ「信頼性の構築」に関わる4つのITトレンドについて掘り下げていきます。

最初の「意思決定インテリジェンス」は、意思決定を改善するための実践的な規律です。これを利用すれば、意思決定の方法・結果の評価方法・管理方法・フィードバックによる改善方法などを明確にすることができます。

近年は、異なる基準やレベルの事象を関連付けて意思決定をする機会が増え、その難易度は高まり続けています。競争優位性をもたらすためには、意思決定に関する組織のコンピテンシが欠かせません。

ガートナーは今後2年のうちに、大企業の3分の1が意思決定モデリングを含む意思決定インテリジェンスを利用すると予測しています。

コンポーザブル・アプリケーション」は、端的にいえば「ビジネスに対する適応力強化」に関するテクノロジです。

コンポーザブル・アプリケーションのアーキテクチャは、適応力を高めることにより迅速・安全・効率的な変革をサポート。変化が激しい時代のビジネス環境に対応することで、組織にレジリエンスと成長をもたらします。

ガートナーの予測によれば、コンポーザブルなアプローチを採用した組織は、競合他社よりも新機能の実装が80%も速くなります。今後、組織が新規開拓のマーケットと既存顧客のロイヤリティを維持するためには必要不可欠といえるでしょう。

最後のテーマ「信頼の構築」に関わる4つのITトレンドは、「クラウド・ネイティブ・プラットフォーム」「プライバシー強化コンピューティング」「サイバーセキュリティ・メッシュ」「データ・ファブリック」です。

企業はリフト&シフト(=クラウドの導入・移行・最適化のプロセス)から脱却して、最初からクラウド上で動かすことを前提とする「クラウド・ネイティブ・プラットフォーム」を活用すると、デジタル推進における組織力を高めることができます。

クラウド・ネイティブ・プラットフォームは、拡張性・融通性のあるプラットフォームやサービスを技術者に提供する仕組みです。導入すれば、新たな価値を創出するまでの時間短縮やコスト削減が可能です。

ガートナーはクラウドクラウド・ネイティブ・プラットフォームが新規システムの基盤になる割合が、2021年の40%から2025年には95%以上に達すると予測しています。

プライバシー強化コンピューティング」は、個人情報・機密情報をデータ、ソフトウェア、ハードウェアのレベルで保護。データの共有・保存・分析の安全性を確保するためのテクノロジです。

ガートナーは、近年強化された国際的なプライバシーおよびデータ保護規制だけでなく、顧客の信頼喪失につながるプライバシー問題についても、CIOが対処する必要性があるとしています。

2025年までには大企業の60%が、アナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、クラウドコンピューティングのうちいずれかのプライバシー強化コンピュテーション手法を使用する見通しです。

サイバーセキュリティ・メッシュ」のアーキテクチャ(CSMA)は、統合的なセキュリティ構造と態勢を提供することで、分散管理されているデジタル資産をセキュアにします。CSMAによってセキュリティ・ツールを統合する組織は、2024年までに財務への影響を平均で90%軽減させるとみています。

最後の「データ・ファブリック」は複数のプラットフォームやユーザーをまたぐデータを統合して、高い柔軟性とレジリエンスをもたせたもの。

組織のデータ統合インフラストラクチャを簡素化することで、拡張性の高いアーキテクチャを構築し、人員不足による技術的負債を抱えるチームをサポートします。

組み込み型アナリティクスがデータの活動効率を改善するため、データ管理作業を最大70%も削減。成果が得られるまでの時間を大幅に短縮するのが最大の価値です。

以上、2022年に進化を遂げるITトレンドを紹介しましたが、来年のこととは思えない複雑なテクノロジばかりですね。

少なくともいえるのは、IT業界の変化はスピードはますます加速しており、2〜3年後には主流が大きく入れ変わってしまう領域も少なくないということでしょう。

これは裏を返せば、競合他社を出し抜ける新たなチャンスがそこら中に溢れているということ。サービスや組織に変革をもたらすトレンドを素早くキャッチして、ビジネスに取り入れていきましょう。

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