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ITトレンドレポート

結局、何が変わる?5分でわかるデジタル改革関連法案

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行政のデジタル化によってデータの活用を進め、国民の利便性向上をはかる「デジタル改革関連法案」が5月12日に賛成多数で可決されました。

個人情報保護の観点などから話題になってはいたものの「デジタル改革関連法案とはデジタル庁の創設・デジタル社会形成基本法・個人情報保護法・デジタル社会形成整備法案改正法などを束ねる法案です」と説明されても、今ひとつわかりにくい!と感じている人も多いでしょう。

簡単に説明すると、さまざまな行政のシステム・手続きをデジタル化する法案、いわば「政府版のデジタルトランスフォーメーション(DX)」といったところでしょうか。

コロナ渦での10万円給付が遅れた原因のひとつとして、国・自治体の情報システムのデジタル化の遅れが挙げられており、さまざまな施策のスピードアップやコスト削減といった課題を迅速に改善していくのが狙いです。

その意義について、菅首相は「誰もがデジタル化の恩恵を最大限受けることができる世界に遜色のないデジタル社会を実現する」と説明しました。なるほど。で結局、デジタル改革関連法案で何が変わるのでしょうか。

まず、デジタル改革関連法案の柱となるのが、9月1日から内閣に配置される「デジタル庁」です。

デジタル庁の役割は「国・自治体の情報システムの標準化」「マイナンバーカードの普及促進」「民間・準公共部門のデジタル化支援」など。他省庁への勧告権を含む総合調整機能があり、強い権限をもつ司令塔として迅速に行政手続きを進めます。

さらに、政府のデータ活用を目的として個人情報保護制度が大きく見直されました。

これまで民間・行政機関・独立行政法人で独立していた個人情報保護法をひとつに統合。地方自治体が個別に運用していたルールもすべて共通化されます。これによって保健所・病院間の情報連携や、災害時の関係機関による情報共有なども円滑に行えるようになる見通しです。

自治体が収集した個人情報を、匿名加工という条件付きで民間に提供できる制度も導入されるため、行政サービスだけでなく民間のビジネスでも、多様かつ大量のデータを活用できるようになります。

加えて、マイナンバーカードの利便性の向上も、大きな変化のひとつです。

自治体の窓口でしか手続きができなかった公的個人認証電子証明書が、郵便局で発行・更新できるようになります。マイナンバーカードと預貯金口座を紐づけすれば、給付金の受け取りや災害・相続時の口座照会もスムーズに行えます。

その他にも押印が必要な行政手続きの削減など、さまざまな変化をもたらすデジタル改革関連法案ですが、課題がないわけではありません。

最大の争点はやはりプライバシーの問題で、専門家からは個人情報保護が後退するのではないかと懸念されています。情報漏えいのリスクはもちろん、国家の監視体制が強化されることで、データが恣意的に乱用される可能性もゼロとはいえないというわけです。

とはいえ、国と自治体が持つ個人情報の一元化という考え方自体は、よいのではないでしょうか。私たちの仕事や生活に関わる手続きの利便性を向上させるための法案ですので、その安全性確保のチェックも含めて今後の取り組みに注目しましょう。

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