多機能センサーで収集した高齢者の行動データをIoT技術連携で保存・活用する「見守り支援システム いまイルモ」に加え、新たに「生活リズムアシスト いまイルモ×Kebbi Air」を開発したソルクシーズ。2023年7月から「優っくり小規模多機能介護池尻」との実証実験を行っています。
今回は担当者のMさんとKさんにインタビュー。「生活リズムアシスト いまイルモ×Kebbi Air」のコンセプトとサービスへの思い、ロボット導入の経緯、今後の展開などについて、【前編】【後編】の2回にわたり紹介します。
「生活リズムアシスト いまイルモ×Kebbi Air」は、日常生活の行動予定を音声で案内することで、規則正しい生活を促す、健康寿命延伸支援アプリです。NUWA ROBOTICS社が提供するコミュニケーションロボット「Kebbi Air」にインストールすることで、時報・声掛け・予定のお知らせといった機能により、高齢者の規則正しい生活をアシストします。
見守る側がメインユーザーである「いまイルモ」に対して、「生活リズムアシスト いまイルモ×Kebbi Air」の主な利用者は、見守られる側の高齢者です。とはいえ、いまイルモによって把握した生活のリズムにもとづき見守る側がKebbi Airのスケジュール設定を行うなど、両方のサービスをうまく組み合わせることも可能です。
「このサービスで打ち出している『健康寿命』や『生活リズム』は、いまイルモと親和性の高いキーワードです。健康状態を見守り続けてアドバイスをすることで、高齢者にずっと元気でいてもらうというのが、いまイルモのコンセプトなので」(Mさん)
Mさんがロボットの導入を考えたのは、高齢者の方に親しみを感じていただけるからだそうです。
「サービスをわかりやすく訴求できるのも魅力でした。いまイルモはセンサーで見守りができると伝えても、なかなかイメージしてもらいにくかったんですよね」(Mさん)
最初に導入されたロボットは「PaPeRo i」。いまイルモとの連携により、施設向けの徘徊防止機能を皮切りに、リハビリ促進、目標に対する状況確認、時報機能といった生活リズムアシストを実装しました。
「施設向けに徘徊防止の声がけ機能を実装した際に、高齢者が自由に話しかけてコミュニケーションを楽しんでいるのを見て、生活リズムをガイドする声がけ機能にもニーズがあるのではないかと考えました。そこで厚木市の事業パートナーと一緒に実証実験を行ったところ、高い評価を得ることができました」(Mさん)
しかし、実証実験中にコロナウイルスの感染拡大がはじまり、ほぼ同時期に「PaPeRo i」の販売も終了してしまいます。
「可能性があるサービスだと考えていたので、後継となるロボットを探して実現させたいと思っていたところ、Kebbi Airを見つけました。構造がしっかりしていて、メンテナンスしやすい。在宅でも活用できそうだなと思いました」(Mさん)
続く【後編】では、Kebbi Airを採用してからサービス化に向けての苦労や、「生活リズムアシスト いまイルモ×Kebbi Air」の今後の展開、強みなどについてレポートしていきます。ぜひあわせてご一読ください。