新型コロナウイルスの感染が拡大した3月から、企業の人事部は急激に忙しくなりました。新卒採用はオンライン面接、新人研修もリモート対応でプログラム変更。
ソルクシーズのキャリア推進本部も、それぞれの内容とフォローを見直すことになりました。
より悩ましかったのが、新入社員の導入研修です。
4月~5月は、Zoomを使ったリモート研修。6月は個々人の理解度をチェックしたうえで、相互に教え合う形での補習を目的にグループワークを実施しました。
7月に入ると、3密対策を施した講義室で2回目のグループワーク。そして8月から晴れて現場配属です。
試行錯誤を重ねながら、手探りで最適解を追求したコロナ時代のオンライン研修プログラム。キャリア推進本部としての振り返りはこれからですが、参加した新入社員は、同期や先輩になかなか会えない不安な4ヵ月をどう過ごし、何を感じたのでしょうか。
6月末に集めたアンケートから、彼らの生声を拾ってみました。
「リモート研修のよかった点」を聞くと、最も多かったのは「通勤時間がなかったこと」。
時間を有意義に使えたというだけでなく、「静かな環境で集中して学べた」「疲労やストレスが溜まらず、自分のペースで取り組むことができた」といったポジティブな声が多く、コロナウイルスの感染が収束しても、オンラインのプログラムを残してもいいのではないかと思いました。
入社して間もなく、同期飲み会で盛り上がった先輩社員としては、「誰にも会えず、寂しかったのでは…?」と心配したのですが、「Zoomの画面に名前と顔が映っているので、同期のメンバーをすぐに覚えることができた」という前向きなコメントも。
講師役の社員と同期が参加するオンライン飲み会を実施したこともあり、すんなり環境に馴染んだ新人が多かったようです。
「リモート学習で苦労したこと」は、「音声の途切れや画面のダウンなどの回線問題」「空気が読めない・質問がしにくい」が2大お悩みポイントでした。
おもしろかったのは、「研修の効果を上げるために工夫したこと」です。実際の声を、いくつかピックアップしてみましょう。
「休憩時間にはこまめにストレッチ」
「デスクと椅子を買った」「いい椅子で取り組む」「イスに気を使いました」(3人も…!)
「好きなものを近くに置く、香水をつけるなどでやる気になれる環境づくり」
「ノートPCにモニターを接続」
「周りに私物があるとどうしても気が緩んでしまうので、全て片付けて目に入らないようにした」
なるほど。学習そのものよりも、快適な環境重視が多数派ですね。研修担当として頼もしくまたうれしく感じるのは、こんな工夫です。
「Slackを利用して個別に質問したり、演習などでグループに分かれた際に質問したりした」
「ネットを使って積極的に情報収集したので、ついていけた」
「テキストを3回読んでから授業に臨んだ。わからないところは付箋にメモし、まとめて先生に質問。通勤時間がなくなった分を自習時間に充てた」
5月までのプログラムは、ついていくのが精一杯だったようで、多くの新人から「6月の復習や補習がありがたかった」という声が挙がりました。
「講師の人柄がよく、会えなくなるのが残念」といわれると、「オンラインやんけ!」とツッコミたくなりますが、それはさておき。
「いろいろな配慮に感謝しています」「嫌な顔をせず質問に答えていただき、ありがとうございました」といったコメントに触れると、気を張ってがんばりながらもやっぱり心細かったんだな…と胸が熱くなります。
リモート研修で得た知見を次に活かそうと考えながら、来年は全員で顔を揃えて集合研修や飲み会を実施できるようにと祈っております。
新入社員のみなさん、いよいよ現場ですね。わからないことは何でも聞いて、早く仕事に慣れてくださいね!
なお、「リモート研修と集合研修 どっちがいい?」と7月の半ばに追加ヒアリングした結果も引き続きお届けします。お楽しみに。