女性のシステムエンジニアも数多く活躍しているソルクシーズは、育休を取った社員が100%復帰※ する会社です(※2012年8月以降、育児休業取得後に退職した女性社員数はゼロ)。
男性が育休を取得する文化が社会に浸透するのは、もうしばらく時間がかかりそうで、キャリアと出産・子育ての両立は多くの女性が直面するテーマ。
ソルクシーズのママ社員たちは、どんな思いで働き、子どもと向き合っているのでしょうか。子どもが生後8ヵ月で職場復帰したMさんに話を聞いてみました。
「仕事はやめようと決めたらいつでもやめられるので。会社や仕事の事情ではなく、出産するからやめるというのはもったいないなと思ってました」と語るMさん。
総務部で人事制度の構築や運用に関わっています。新しい制度を構築し、さぁ運用開始、というタイミングで産休に入ったものの、焦りはそれほどなかったそうです。
「自分なりに専門性もポジションも確立しており、復帰してからの仕事がイメージできていたのが大きかったですね」
いつ戻るかを決めるために重要だったのは、子どもの成長スピードと「いい保育園が見つかるか」でした。安心して子どもを預けられる場がなければ、仕事に集中することはできません。
「保育園が見つかってすぐに職場復帰したのですが、その施設の子どもに対する接し方が信頼できなかったので退園し、ベビーシッターに頼らざるをえない時期があったんです。2年めに別の保育園に預けられるようになったときは、ほっとしました」。
これで何とかなると思ったMさんですが、その後も子育てにつきもののパプニングには振り回されたそうです。
「会社にはすごく助けられました。最終的に成果が出ればいいので、時間の使い方はまかせるといってもらえて。子どもが熱を出したと保育園から電話があると、帰っていいよと気遣ってくれる職場でした。制度よりも社風と人に支えられた日々だったなと実感しています」
社内にママ社員が増え、情報交換ができるようになったのも、働きやすさや復帰しやすさにつながっています。
「ママ社員の働き方モデルが増えてきたことで、職場の理解が深まったという面はあると思います。休むほうも受け入れるほうも、どうすればいいのかがわかってきたのではないでしょうか」。
うれしかったのは、育休から復帰後に昇格を果たしたママ社員が出たこと。子どもの成長に寄り添いながらキャリアアップできる環境や空気が整いつつあり、育休後に評価を高める社員が増えていくのではないかと期待しているそうです。
仕事と子育ての両立をめざすママ社員の職場復帰レポート。後編ではMさんが自らの経験から気づいたことや、これからママになる女性へのアドバイスを紹介します。