株式会社イー・アイ・ソルが実現する「音の見える化」。
音というものは、耳から入ってきて脳で感じるもので、音そのものが見えるわけではありません。では、「見える化」とはどういうことなのでしょうか。
その答えを出す前に、騒音や異音をなくすために、どういう情報が必要なのかについて考えてみましょう。
まずは、音の大きさ。前回、環境省が騒音基準を「デシベル」という単位で明示していると紹介しましたが、デシベルとはどういう目盛りなのでしょうか。
簡単にいえば、こういうことになります。
「0デシベル=人間が感じられるいちばん小さな音」。
これを基準として、どのくらい大きな音なのかを、3ケタで収まるようなわかりやすい数字で記したものがデシベルです。
一般的な騒音計で測れるのは、デシベルで表現できる音の大きさまでです。ところが、街やオフィスには、さまざまな音が常に同時に流れています。クルマ1台でも、エンジン、ブレーキ、ハンドル、カーナビ、ウインカーなど、さまざまな場所から音が聞こえてきます。
音には、周波数で表現される高低や、音の種類、音がしている場所、そして移動しながら発生している音や変化する音なら「聞こえている時間」という概念があります。
特定の騒音をなくそうと思ったら、
「いつ、どこで、どんな音が、どのくらいの大きさで」
鳴っているのかがわからなければいけないわけですね。
さあ、難しくなってきました。
人間の耳では瞬時に聞き分けられない、同時に複数流れている音の世界を、どう表現すればいいのでしょうか。
例えば世界地図を描くように、色や面積、縦軸横軸を使って、音の高低、大きさ、場所、時間をビジュアルで表現してみたら、わかりやすくなると思いませんか。
イー・アイ・ソルの「音の見える化」が実現しているのは、こういうことなのです。
リアルタイムですべての音を測定し、それぞれの音を目で見て把握できるようにする。
何だか、スゴそうですね。
(「見える化」のビジュアルはこんなかんじ)
しかし、こんな疑問を抱く人もいるかもしれません。
「音の見える化ができると、実際にどんないいことがあるんですか?」
そうですよね。
次回は、イー・アイ・ソルの開発した仕組みが、どのような形で企業の騒音改善の取り組みに活かされるのかを紹介しましょう。