システムエンジニアの社会人英語部ストーリー。【試行錯誤編】に続く第2弾は、疲弊しつつあった英語部を楽しく続けられる部活にした【大改革編】です。
ジャンルを問わず、部活やサークルを続けていくなかで、運営側と参加者の間に壁ができるのはよく聞く話です。幹事や部長がメンバーの当事者意識の低さや運営の負荷が高いことを嘆き、参加する側は運営チームの一生懸命さを疎ましく感じたりします。
この状態を放置すると、維持すること自体が目的となってしまい、活動を楽しく思えなくなります。何のためにやっているのかわからなくなり、続けるのが苦痛になれば、そのうち「もうやめようか」という話になってしまうでしょう。
ソルクシーズの英語部も、講師や幹事役の負担が大きいことと、メンバーの意識にギャップがあることに悩んでいました。このままでは続かなくなる、と考えた部長のれいさんは、問題が深刻にならないうちに「メンバー全員参加の意見交換会」を開きました。
メンバーから出てきた意見(クリックで拡大します)
ミーティングの目的は、参加者それぞれが思っていることを率直に吐き出すこと。やり方はシンプル。現状に対する満足と不満を全員が話し、共有したうえで、大きめの付箋紙に「今後やりたいこと」を書いて壁に貼って仕分けるという進め方です 。
「正しい文法で話せるようになる」「ネイティブの会話を聞き取れるようになる」「映画を日本語の字幕なしで観られる」「説明ができるようになる」「TOEIC」。
さまざまな「やりたいこと」が出てくるなかで、「みんなで(協力して)できること」という声もあり、ここからチーム対抗の「英語ゲーム」などがコンテンツに加わりました。
「意見をいってほしいと振っても出てこないメンバーも、何でもいいから思ったことを書いてみてというと、しっかりアウトプットしてくれました」。数多くのアイデアが出たこともさることながら、いちばんよかったのは、お互いに対する理解が深まったことでしょう。
部長と部員、講師と生徒、仕切り役と参加者といった関係で活動していると、ソルクシーズの英語部のようにお互いの意識にギャップを感じることもあると思われます。
そんなときは、普段は率先して話さないメンバーに意見を求めたり、ミーティングの司会をしてもらうなど、関係を変える工夫をして、参加者それぞれの思いを共有するといいのではないでしょうか。
ミーティングで出た参加者の声を整理したれいさんは、英語部の運営方法を根本的に見直すことにしました。
次回「社会人英語部 楽しく続ける3つの工夫【完結編】」は、れいさんとメンバーが創り上げた「無理なく続けられるスタイル」をお伝えします。