何しろ、働き方改革の時代です。テレワークを検討する企業あり、生産性を向上させるクラウドサービスを導入する会社あり。社員のオフタイム確保と自社の業績をいかに両立させるかに、頭を悩ます経営者や人事担当者が増えているようです。
そんななかで、最近話題になっているのが「ワーケーション」。アメリカが発祥のこの言葉は、「ワーク」と「バケーション」から取った造語です。
「休暇中に働く」といわれると、一瞬混乱しますが、一般的にはこういうことです。「休暇を兼ねて旅行に出かけてリモートワークすれば、出勤とみなします」。オンとオフの線引きをきっちりしたいという方は、抵抗があるかもしれません。
背景にあるのは、「働き方改革をいかに実現するか」。アメリカにも日本にも有給休暇の取得に消極的な層がいます。仕事を溜めたくない、定例の会議が多いから休めない、大事なプロジェクトを抜けるわけにはいかない……。
ワーケーションには、仕事を大事にするあまりに家族旅行もままならないような社員に対して、うまく休みを取ることを奨励する意味合いがあります。導入している会社には、「純粋リモートワーク型」「ミッション遂行型」の2つのタイプがあるようです。
リモートワークとしてのワーケーションは、「大事な会議や締め切りがある仕事だけ旅先でこなして、それ以外の時間は遊んでください」というコンセプトです。
仕事中心で自発的に休暇をとる習慣のない方には、気分転換のきっかけになりそうですが、仕事を気にしていると休んだ気がしないという声も聞こえてきそうです。
ネガティブに受け取る社員をフォローすべく、「有給休暇に〇日間のワーケーションを追加することができる」という制度にしている会社もあるとのこと。
休暇の前半は思い切って遊び、後半は仕事を組み込んでロングステイを愉しむといった経験は新鮮で、リフレッシュ効果があるのではないでしょうか。
これに対してミッションを掲げるタイプは、「プロジェクトメンバーで視察も兼ねた旅行に出かけ、ホテルで新たなビジネスアイデアについてディスカッションする」「自社の宿泊施設を客として利用し、ユーザー目線のレポートを書く」といった具合です。
オフィスでの会議では出てこない企画や、サービス利用者の立場にならなければ浮かばない改善策が挙がってくればOKというわけです。
賛否両論ありそうなワーケーションですが、リモートワークと親和性が高いシステムエンジニアにとっては、悪くない制度のような気がします。
「海外に行きたいけど、なかなか時間が取れない」「長い休暇を取って、日本全国を旅して知見を広めたい」という方は、思い切って会社に提案してみてはいかがでしょうか。
「ワーケーションが社員に及ぼすプラスについて、実地で検証したいのでワーケーションさせてください!」(by 菜緒さん)
ダメですか、、、ね?