ソルクシーズの足跡を多様なテーマから紹介していく「歴史発見シリーズ」。ロボット史に続く第2回は、「ネーミング史」です。これまでに生み出してきた数多くの商品・サービスに付けられた名前のなかから、おしゃれ、ユニーク、斬新なネーミングをピックアップしてみました。
まずは、社名の「ソルクシーズ」。課題解決を意味する「Solution」と、究極を意味する「XYZ」を組み合わせた造語です。この名前には、「究極の課題解決を提供したい」という願いが込められています。
そんなソルクシーズのキャラクターが「そるくん」と「あんどくん」です。自社が手がけるSIビジネスやストックビジネスに親近感をもってもらうために、そしてソルクシーズの願いを代弁してもらうために2014年に誕生しました。
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「そるくん」の名前は「そるまる」「そるぞー」「そるく」などの候補から社員投票で決定しています。一方、「&」の形をした「あんどくん」には「企業とお客様、企業と企業をつなぐ」という意味が込められています。
商品・サービスのネーミングも、あらためて担当者に話を聞かないと由来がわからないものが揃っています。
2013年8月にリリースした高齢者見守り支援サービスは、「いまイルモ」。社内公募を行い、投票によって決定しました。「モバイル機器で大切な人の安否を確認する」というコンセプトに基づき、安否確認を意味する「いま」「いる」に、モバイルの「モ」を組み合わせています。
ちなみに「いま」にはリアルタイムを意味する「今」と、高齢者が過ごすことの多い「居間」がかかっています。シンプルなネーミングにも、開発者のさまざまな思いが詰まっているのがよくわかる話です。
2015年にスタートした「マイコレキーパー」は、従業員と扶養家族のマイナンバーをクラウド環境で収集・保管・管理できるサービスです。
こちらも社内公募を実施しており、社内SNSにて活発なアイデア出しと意見交換が行われました。斬新なアイデアもあったのですが、わかりやすさを重視したシンプルな形に落ち着いています。
企業向けオンラインストレージサービスの「Fleekdrive」と、統合帳票出力サービスの「Fleekform」が「Cloud Shared Office」から改名したのは2017年。新機能の導入をきっかけに、よりわかりやすい名前を付けたいという意見があり、こちらも社員からアイデアを出してもらうことになりました。
さまざまな名前が提出されるもインパクトに欠けたため、最終決定は事業部長に委ねられました。熟考を重ねた末に、辿り着いたのが「Fleek」という言葉でした。
ヒントになったのは、2014年にアメリカで流行した「on fleek!」というフレーズです。ピーチーズ・モンローという黒人女性がVineに投稿した動画によって拡散され、モデルのキム・カーダシアンが火付け役となったスラングです。「カッコイイ」「イケてる」ものを指す言葉で、社員の評判もよく、一気に定着しました。
ユニークなサービス名といえば、「HYBRID杯王(カップオウ)」が挙げられます。個別クレジット(個別割賦)に特化した基幹業務システムです。割賦=カップ=杯。11の候補から選ばれた名前の決め手は、「勢い」です。そうでしょう、数が多すぎると最後は勢い…。
2019年にはイメージキャラクターとして盃の王様「さかずきんぐ」も誕生しました。
ユーモラスなキャラクターは、製品・サービス一覧にも登場し、見つけた瞬間「これだ!」とテンションが上がります。
数々の変遷を経てきたサービスといえば、勤怠管理パッケージ「勤労の獅子」です。かつてソルクシーズと合併した会社が開発したサービスで、現在ソルクシーズは販売店となっています。
当時の担当者によると、最初の命名は20数年前。「勤務を管理する者のソフトウエア」という意味を込めて「勤労管者」とネーミングされたのですが、調べてみると既に商標登録されており、急遽「勤労感謝」に変更されました。
その後、ハードウエアがもてはやされる時代になったものの、現場のメンバーには「必ずソフトウエアの夜明けがやってくる」という信念があったそうです。幕末の勤皇の志士をもじって「勤労の獅子」になったのは、時代を変えるサービスに育てたいという思いがあったからでしょう。「獅子」という言葉には、「勤怠システムの王者をめざす」という志も詰まっています。
以上、ソルクシーズの商品・サービスのネーミング史を振り返りました。命名の背景や込められた思いを知ると、ネーミングを決めるハイテンションな会議をのぞいてみたくなります。
現在は、「デジタルトランスフォーメーションで日本のビジネスを導く」というメッセージを掲げているソルクシーズ。次なるキャラの名前は、「でじとらくん」なのではないかとにらんでいるのですが…!?