「職場における子育て支援」として、厚生労働省が産休の権利保障や時短勤務の義務づけを推進しています。1月には、改正後の育児・介護休業法が全面施行され、より休暇が取りやすくなっているのですが、ルールが複雑なこともあり、企業や労働者に浸透するには時間がかかりそうです。
産休・育休・時短勤務は当たり前になってきたものの、職場の雰囲気や仕事の状況に気を遣って、「子どもをつくろう」とは思えないという方も多いのではないでしょうか。
そんななかで、ソルクシーズグループの株式会社インフィニットコンサルティングが、この4月から思い切った子育て支援制度を導入します。
システム企画やIT戦略推進のサポートや、プロジェクトマネジメントの改善など、IT関連のコンサルティングを行っているこの会社が打ち出した制度は、「末っ子手当」というキャッチーなネーミング。いちばん下の子どもが5歳になるまで月額1~5万円が給与に加算される仕組みで、0歳なら5万円、1歳なら4万円、2歳で3万円…と、非常にわかりやすいルールです。
こういう制度は、子どもができた社員だけでなく、結婚や出産など将来のライフプランを考えている人の後押しになることが大事なので、名前と中身を覚えやすいことは重要です。
「小さい子どもを持つ社員ほど制約条件や負担が大きくなり、経済的にも厳しい。働きやすい環境づくりや、働き方改革につなげていきたい」という会社のメッセージから、がんばってくれている社員を大事にしたいという思いが伝わってきます。
さて、この「末っ子手当」について、株式会社インフィニットコンサルティングの社員のみなさんはどう受け止めているでしょうか。小さなお子さんがいる2人に意見・感想を聞いてみました。
「0歳には5万円という手厚さにびっくりしました。これをきっかけに、出産を考える家庭も増えるかなと思います。元々、子どもに習い事をさせようと考えていたのですが、手当が出ることで選択肢が増えるのがうれしいですね。」
「子どもが小さいうちに、今後のことを考えていろいろな準備ができるので助かります。習い事など、子どものために計画的に使えるお金が入るので、これからが楽しみです。少子化対策としてすごく効果的だと思います。長く続けてほしいですね。子育て世代の友人と話す機会が多いのですが、こういった制度は転職の決め手にもなり、いい人を採用しやすくなるのではないでしょうか」
2人とも、「子育ての選択肢が増えるのがうれしい」「社員の定着や採用にもプラス」と語ってくれました。
この「末っ子手当」の支給対象は、“末っ子”(のみ)※なのですが、年齢が低いほど高額なので、時短勤務などで収入が減ることもあるこの期間には助かりますよね。
(※例:1歳と3歳のきょうだいの場合、1歳の4万円を支給)
また、ひとりめが5歳になっても、2人めが生まれればまた月額5万円が支給されるとなれば、ひとりで諦めようとしていた夫婦の考え方が変わるかもしれません。
子育て世代の社員のがんばりが期待できそうなこの制度、社員の定着や採用難に悩む企業には効果てきめんなのではないでしょうか。
今後、制度の利用が増えたところで「末っ子手当活用レポート」をお届けします。