プロジェクトを的確に推進できるプロジェクトマネージャー・リーダー、技術力が高いシステムエンジニアの育成に注力しているソルクシーズ。今回は、【前編】【後編】の2回に分けて、管理職が新人のシステムエンジニアに求めるスキルについて紹介しています。
【前編】でレポートしたのは、ヒアリングした11人の管理職が全員、必須スキルとして挙げたコミュニケーションスキルの重要性です。仕事を適切に進めるうえでも、新たな技術や業務のノウハウを早く身に付けるためにも、周囲との良好な関係構築は大事なテーマです。
【後編】で紹介するのは、コミュニケーション力以外に求められるスキルです。リサーチに協力してくれた管理職のなかには、「ひとつだけ選べといわれれば、コミュニケーション力よりロジカルシンキング」という声もありました。
「プロジェクトマネージャー、システムエンジニア、組織のマネージャー…いずれの職種にでも共通して必要となるマストスキルだから」
「お客様がシステムを必要とする理由や目的があります。それを理解せずに業務を進めると、単純作業をしているだけになったり、手段が目的化してしまってニーズを見失ったりしかねません。プロジェクトを進める理由や目的を理解するためには、『なぜ』『何のために』と常に意識する論理的思考力が必要と考えます」
ロジカルシンキングを身につけると、携わっているシステムの全体像と構成要素、それぞれの機能やタスクの重要度などを把握して仕事ができるようになります。「最初にプログラミング、SDK、フレームワークの使い方などシステムを作るためのスキルを学びますが、それだけでは十分ではありません」というある管理職は、こんなことを求めています。
「システムがどう構成されていて、どのように動いているのか、アーキテクチャや通信プロトコル、DBMSは何のためにあって、どのような役割を果たしているのか…といったことにも、疑問を持てるようになってほしい」
文章の読解力や作文力が大事という意見も多数でしたが、ロジカルシンキングとあわせて求められていると受け取ったほうがいいでしょう。「プロジェクトで仕事を覚えながら、聞く力・話す力を高めてほしい」という人もいます。
このほか、これからIT業界をめざす人や、新入社員に対して、こんなメッセージがあります。
「SIerの仕事は多様化しており、プロジェクト・案件ごとに必要とされるスキル・技術が違います。最初からひとつのスキルにロックオンして、それだけで勝負していくことはできません」
「日々の作業をしていく中で、スケジュールを管理するスキルも身につけていってほしいですね。日次や週次で自分が達成したい目標を設定し、どこまでできたかをチェックする習慣を身につけるとよいでしょう」
「わからないことをそのままにせず、遠慮しないでいつでも先輩や上司に質問してほしい」
「チャレンジ精神を身につけてほしい」
管理職のみなさんの声をまとめると、「プロジェクトマネージャーやハイレベルなシステムエンジニアとして活躍するために最も重要なのは、仕事に取り組む姿勢と物事の捉え方・考え方であり、技術や知識は自ずとついてくる」となります。
「システムエンジニアに興味はあるけど、自分にできるのか」「エンジニアとして一人前になるために、何をすればいいのか」と、不安や悩みを抱えている方々の参考になれば幸いです。ソルクシーズの新卒採用・キャリア採用に興味がある方は、それぞれのサイトをご覧ください。