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ITトレンドレポート

キャッシュレス、モバイル、DXが成長 FinTech8領域の最新トピックス【前編】

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FinTech」とはFinance(金融)とTechnology(技術)を合わせた造語。その名の通り、既存の金融サービスにITテクノロジーを組み合わせることで、新たなソリューションを生み出すことを指します。

現在は資産管理・運用、保険、会計、融資、仮想通貨など幅広い領域でFinTechが導入されており、2025年の世界のFinTech市場は12兆円に達する見通しです。

成長のきっかけとなったのは、リーマンショックに伴う融資の制限で、結果として金融機関の新サービス創出のニーズが高まりました。情報通信技術の発展、世界的な企業のDX推進、コロナ禍におけるキャッシュレス決済の需要拡大なども、FinTechの成長を後押ししています。

今回は【前編】【後編】の2回にわたり、FinTechのなかでも注目度の高い8領域にフォーカスして最新トピックスをレポートします。

さて、成長見込みの高いFinTechの領域のひとつが、「個人資産管理(PFM)」です。アカウントアグリゲーションと呼ばれる、複数の金融機関の口座情報を集約して統合的に管理できるサービス。

家計簿アプリなどの形で、一般ユーザーにも広く普及しているソリューションです。スマートフォンによるレシートの撮影や、クレジットカード・銀行口座との連動により個人・家族の収支を簡単に記録したり、金融機関と連動して資産状況をシームレスに確認したりできます。

加えて、将来的にいくらまで貯金する必要があるのか、そのために現時点で何が必要なのかといった資産形成のアドバイスを行うサービスも増加中です。

一方、「老後資金2000万円問題」をきっかけに注目が集まっているのが、AI技術を活用した「投資支援」サービス。ロボットアドバイザーによる運用の自動化や、顧客に合わせた商品選定・ポートフォリオの作成が実現可能です。

投資支援においては、物価指数・経済情報・商品動向などの膨大なデータの収集・分析をサポートするプラットフォームや専門のツールも数多く存在します。

Webやアプリで簡単に投資が行えるようになったこともあり、初心者がこれまで以上に気軽に投資をスタートできるようになりました。

3つめに紹介するのは、保険(Insurance)のFinTech。「InsurTech」とも呼ばれ、急速にニーズが高まっている領域です。

とりわけ成長見込みの高い技術のひとつが、自動車保険で登場してきています。自動車に組み込んだ通信システムで取得した、走行距離・運転速度・ブレーキのかけ方といった運転情報から、事故リスクを分析して保険料を算出する「テレマティクス保険」に活用されています。

安全運転意識の向上による事故率の低下という副次的なメリットも期待されており、影響力の大きいソリューションといえるでしょう。

そのほかにも、オンライン環境で利用者が質問に答えるだけで簡単に契約ができるシステムや、支払いの自動化など、多様なInsurTechサービスが誕生しています。

次に紹介するFinTechは、DX推進の重要性が認知されたために注目度が高まった「企業の会計・経営支援」のクラウドシステム。

会計管理をデジタル化すれば取引情報を手入力する必要がなく、煩雑な給与計算も含めたさまざまな業務の自動化が可能になります。同時に、人的ミスの削減や従業員の負担軽減も実現できるでしょう。

結果として、経営判断に必要なデータ分析に、より多くのリソースをさくことができるようになります。最近は、経営状況の分析をサポートするサービスも幅広く生まれています。

さまざまな業界・領域で拡大し続けるFinTech関連サービス。【後編】は、4つの領域のトピックスを紹介します。

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