AIやRPAなど、業務効率化を促進する技術やサービスが話題になっている昨今、社員のスキルを高めるデジタルトレーニングが注目を集めています。
アマゾンウェブサービス(AWS)は、セキュリティ、ビッグデータ分析、音声ベースのアプリケーション開発スキルを身につける「Alexa for Developersデジタルコース」などを続々と開設。
Googleジャパンは、「Grow with Google」と名付けられたプロジェクトを立ち上げ、マーケティング関連のトレーニングプログラムを提供し始めています。
「Grow with Google」は、個人向け、ビジネス向け、デベロッパー向けなどターゲット別に5つのカテゴリに分かれており、個人向けやビジネス向けのカテゴリでは、動画を活用したさまざまなプログラムを無料で受講できるサービスです。
個人向けは、「はじめての働き方改革」「Womenwill」といった、よりよいワークスタイルをサポートするプログラムと、Webサービスに関するスキルを習得する「YouTubeクリエイターアカデミー」「デジタルワークショップ」を開講。
ビジネスのメニューは、「はじめてのデジタルマーケティング」「Academy foe ADS」「Googleアナリティクス アカデミー」と、Googleのサービスを活用したマーケティングスキル中心となっています。
GAFAと呼ばれる巨大なプラットフォーム企業が、相次いで日本でデジタルトレーニングプログラムをリリースし始めた背景には、働き方改革が話題になったことや、AI、ビッグデータといった領域におけるスペシャリスト養成のニーズが高まったことがあります。
それぞれ自社のツールやサービスを活用してアプリケーション開発やマーケティングができる人材の育成を促進することがプログラム提供の目的のひとつだと思われます。
一方で、デジタルトレーニングを利用する企業にも変化の兆しがあります。従業員全体のスキルの底上げを図ることによって、業務効率化や生産性の向上、やりがいや働き甲斐の醸成による離職率引き下げを図る動きが増えてきています。
従来のeラーニングと違うのは、サービスを提供している企業がプログラム開発を実施した業務直結型のプログラムであること、無料もしくは安価で利用可能なこと、法人単位で受講促進する際も、学習の進捗管理は個々の従業員に委ねられていることなどでしょう。
今後も、さまざまな企業がデジタルトレーニングのプログラム開発を手掛けるようになり、利用者の選択肢は広がっていくものと思われます。
従業員のスキルUPや企業・事業に対するロイヤリティの向上を重要なテーマと捉えている企業の人事担当のみなさんは、デジタルトレーニング(デジタルスキルトレーニング)に関するニュースをチェックしてみていただければと思います。