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現場の取り組み

ソルクシーズ管理職のChat GPT活用事例【後編】

現場の取り組み

Chat GPTは、ビジネスでどこまで使えるのか?活用する際は、どんなことを押さえればいいのか?そんな問いに応えるべく、ソルクシーズの管理職AさんがChat GPTを実際に活用してみました。

今回のテーマは「Chat GPTに業績報告を書かせてみた」。前編では、事実のみをシンプルに伝えて報告書を作成しています。ここからは、Chat GPTに対するオーダーがより具体的になっていきます。

2回めの依頼は、「部内に収支報告をしたい。売上は1億の予算に対して8000万の実績。粗利は3000万の予算に対して2400万の実績。まずは粗利の予算必達を目指していきたい。有効な対策は?」。前回と同じく、数字はダミーです。具体化のポイントは、「粗利目標を必達したい」と、改善すべき数字を明確にしたことです。

部内の皆様へ収支報告を申し上げます。以下が報告内容と粗利の予算達成に向けた対策です。

売上に関して、予算1億円に対する実績は8000万円となりました。売上向上に向け、市場動向の分析を強化し、競争力を高める戦略を策定することが重要です。

また、粗利については、予算は3000万円に対し実績は2400万となりました。粗利を増やすために以下の対策を検討していきたいと考えます。

原材料調達の最適化: 原材料のコストを見直し、コスト削減の余地があるか検討します。長期的な安定供給とコスト効率のバランスを考えて調達戦略を見直します。

製造プロセスの最適化: 製造工程やプロセスの改善を行い、無駄を削減し効率を向上させます。効果的な生産計画と作業フローの見直しを行います。

付加価値の向上: 顧客価値を高めるための製品やサービスの付加価値を考え、新たな提案を検討します。競争力を高めることで、価格設定に余裕を持たせることができます。

コスト削減策の実行: オーバーヘッドコストや無駄な支出を見直し、コスト削減の機会を追求します。適切な費用管理と削減策の徹底が重要です。

顧客ニーズの把握: 顧客の声を聞き、ニーズを正確に把握し、それに基づいた提案や商品開発を行います。市場への適切なアプローチが粗利向上に寄与します。

これらの対策を通じて、粗利の予算達成を目指してまいります。皆様のご協力と努力が、部全体の成果向上につながると確信しております。引き続き、ご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

何かご質問やご意見がございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。

前編で紹介した最初のアウトプットと比べると、かなり踏み込んだ改善策が語られており、クセがスゴい管理職が作るより、わかりやすい報告書に仕上がっています。いや、しかしこれは、抜本的な改革ですね…。

この段階では、「いつまでに」という時期を明確にしていないので、一般的な対策に留まっています。3回めはさらに踏み込んで、期日を入れています。

「部内に期末時点の収支予測を報告したい。売上は通期予算16億円に対して、14億円の見込み。粗利は通期予算3億5千万円に対して、4億円の見込み。残り4ヵ月で売上をできる限り予算に近づけたい。取り得る対策は?」。前回は粗利目標でしたが、今回は売上目標の達成で、ダミーの数字も変えています。すると…。

部内の皆様へ期末時点の収支予測を報告いたします。以下が報告内容と売上の予算達成に向けた対策です。

通期予算16億円に対して、現在の見込み売上は14億円となっております。また、通期予算3億5千万円に対して、粗利の見込みは4億円です。売上予測においては、予算達成のために残り4ヵ月で効果的な対策を実行してまいります。

以下の対策を取り入れることで、残り期間で売上をできる限り予算に近づけることを目指します。

営業活動の強化: 新規顧客の開拓や既存顧客との関係強化を進め、売上増加につなげます。顧客ニーズを正確に把握し、的確な提案を行います。

販売促進キャンペーン: 特別なプロモーションや割引キャンペーンを実施し、需要を喚起します。季節やイベントに合わせた戦略的な販売促進を検討します。

商品ラインの見直し: 売れ筋商品の強化や新商品の開発を行い、商品ラインを見直します。顧客の関心を引くアイテムを提供することで売上向上を図ります。

営業チームのトレーニング: 営業スタッフのスキル向上や営業戦略の改善を進めます。効果的な営業活動を通じて成果を最大化します。

効率的な在庫管理: 在庫レベルを最適化し、不要な在庫を減少させます。在庫の効率的な管理により、資金の適切な配分を図ります。

以上の対策を通じて、売上目標の達成に向けて全力を尽くしてまいります。皆様のご協力と努力が、部全体の成果につながることを信じております。引き続き、ご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

何かご質問やご意見がございましたら、お気軽にお知らせください。

粗利目標から売上目標に変えると、施策の内容もしっかり変わっています。期間を盛り込むと、全体的に緊張感が高まっているようですが、受け取る側の印象でしょうか?いよいよ次は最終回。ビジネスのタイプと現状の課題を明示して、オーダーしています。

部内に期末時点の収支予測を報告したい。売上は通期予算16億円に対して、14億円の見込み。粗利は通期予算3億5千万円に対して、4億円の見込み。残り4ヵ月で売上をできる限り予算に近づけたいが、プロパー社員は枯渇している状況。労働集約型ビジネスにおいて、社員の補充もできない状況で取り得る対策は?

これに対するChat GPTのリアクションは、事実のみを並べた依頼と比べると別世界です。このまま出したら、上司に多大な期待を寄せられてしまいそうです。

部内の皆様へ期末時点の収支予測を報告申し上げます。以下が報告内容と売上の予算達成に向けた対策です。

通期予算16億円に対して、現在の見込み売上は14億円となっております。また、通期予算3億5千万円に対して、粗利の見込みは4億円です。売上予測においては、残り4ヵ月で効果的な対策を実行してまいります。

現在の状況として、プロパー社員が枯渇しており、労働集約型ビジネスにおいて新たな社員の補充が難しい状況です。このような状況でも予算に近づけるために以下の対策を検討いたします。

プロジェクトの重点化: 限られた人員を重点プロジェクトに集中させ、売上向上に直結する取り組みを優先します。効果的なプロジェクト選定とリソースの最適配分が重要です。

効率的なプロセス改善: 業務プロセスの見直しや自動化を進め、生産性を向上させます。少ない人員でも効率的に業務を遂行できる環境を整備します。

外部リソースの活用: 専門的な業務やタスクを外部の専門家やパートナーに委託し、内部リソースの負荷を軽減します。

スキル向上の推進: 現在の社員のスキルアップを支援し、効果的な業務遂行が可能なスキルを向上させます。

顧客フォーカスの強化: 顧客のニーズを的確に把握し、顧客満足度を向上させることでリピートオーダーや口コミによる新規顧客獲得を促進します。

状況の制約がある中でも、チーム全体の協力と知恵を結集し、売上目標に向けて全力を尽くしてまいります。皆様のご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

何かご質問やご意見がございましたら、お気軽にお知らせください。

今回紹介したあいさつ文と業績報告書を作成したソルクシーズの管理職のAさんは、「このままビジネス文書として使用するのは危険ですが、参考意見として斟酌すれば生産性の向上につなげることはできるでしょう」と振り返っています。いかがでしょうか?

実験を通じていえるのは、「ビジネス文書として整理された基本フォーマットを用意してもらえるので、ゼロから文案を考える時間を短縮化できる」「フラットでわかりやすい文体で出してもらえる」「Chat GPTの案を活用して、アイデアの幅を広げられる」といったメリットがあるということです。

今回の事例を通じて、「Chat GPTに対する指示をより具体的にすると、オーダーに合った結果が得られる」ことが伝われば幸いです。まだ触ったことがないという方は、ぜひトライしてみてください。この文章をChat GPTに書いてもらおうとがんばってみたのですが、どうもうまく指示できず、締め切りも迫ってきたので手動入力で…。

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