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現場の取り組み

ソルクシーズ管理職のChat GPT活用事例【前編】

現場の取り組み

Chat GPTについて、あらためて説明する必要はないでしょう。2022年11月にOpenAI社公開したAIチャットは、瞬く間に世界中で話題となり、2ヵ月後にはユーザー数が1億人を突破。2023年3月には、出力精度が向上したGPT-4がリリースされ、画像や音声も処理できるようになりました。

さらに2023年11月、GPT-4 Turboが登場。出力スピードが向上しただけでなく、2021年9月までの情報しか取り込めなかったGPT-4に対して、2023年4月までカバーできるようになりました。最新情報をふまえたアウトプットが可能になるとともに、利用料も半額以下になったため、ユーザーは順調に増えています。

2024年2月にGfK Japanが発表した調査結果によると、日本におけるChat GPTの認知度は62%。利用経験について聞くと、33%が「使ったことがある」と回答しています。ビジネス利用は9%に留まっていますが、利用を促進する企業が増えれば、30%以上がビジネスで活用しているアメリカやイギリスに近づくはずです。

さて、このたびのテーマは、「ソルクシーズの管理職がChat GPTを使ってみた」。生成AIをビジネスで活用するためには、いかに的確な指示を出すかが問われるといわれています。そこで実際に、Chat GPTに対してオーダーし、どんなアウトプットを得られるかを試してみようという趣向です。

ソルクシーズの管理職Aさんは、Chat GPTに与えた 5つのオーダーと回答をレポートにまとめています。最初のお題は、あいさつ文。シンプルに「9月の管理職会議の冒頭のあいさつ。季節の話題を盛り込んで」と依頼してみたそうです。

みなさま、こんにちは。

9月の管理職会議にお集まりいただき、誠にありがとうございます。今日は秋の気配が感じられる爽やかな日ですね。夏の暑さも和らぎ、過ごしやすい季節がやってきました。

この季節、夏の疲れを癒し、新たなエネルギーを蓄える絶好の機会でもあります。まさに自然界も変わりゆく中、私たちも新たな目標に向かって動き出すべき時期と考えております。

さて、本日の会議では重要な課題について議論し、未来への展望を共有する予定です。私たちのチームワークと知恵を結集し、より良い結果を生み出すために有意義な時間を過ごしていただければ幸いです。

この秋の季節が私たちの活動に新たな風を吹き込み、チャレンジ精神を高めるきっかけとなることを願っております。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、有意義な議論を進めてまいりましょう。

なるほど。スジは悪くないのですが、「夏の疲れを癒し、新たなエネルギーを蓄える絶好の機会」「自然界も変わりゆく」「未来への展望」など、ポジティブというかちょっと気恥ずかしいというか、参加者の顔ぶれを思い浮かべると削りたくなる言葉がチラホラ混じっています。

いや、そのあたりはご本人のキャラ次第。「これはいただき!」と思った方もいるかもしれません。いよいよ、ここからが本番です。今回のメインテーマは、「Chat GPTに業績報告を書かせてみた」。緩めの指示から始まり、より具体化していくと、出てくるものがどう変わるかを4段階でチェックしてみたといいます。

1回めは、「Chat GPTに事実のみの情報を伝える」。架空の数字を用いて、こんなふうに依頼しています。「部内に収支報告をしたい。売上は1億の予算に対して8000万の実績。粗利は3000万の予算に対して2400万の実績」。ポイントは、大前提としてビジネス文書であること、報告先が部内であることです。

部内に収支報告を行います。以下が売上と粗利に関する報告内容です。

売上について、予算は1億円でしたが、実績は8000万円となりました。目標に対して達成度は80%となっています。市場状況の変化や競争環境の影響など、売上の低下要因について再評価し、今後の戦略に反映させることが重要です。

一方、粗利については、予算は3000万円でしたが、実績は2400万となりました。達成度は80%です。原材料価格や生産コストの変動による影響も考慮し、効果的なコスト管理と利益最大化の取り組みを継続していく必要があります。

今後は、売上向上のためのマーケティング戦略や顧客満足度向上策を検討し、粗利率向上のためのコスト削減や効率化策を進めてまいります。皆さまのご協力と努力が、部の成果向上に繋がることを確信しております。引き続き、ご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

何かご質問やご意見がございましたら、お気軽にお知らせください

おお、「部内に」と添えたら、「引き続き、ご支援とご理解を賜りますよう」と気が利く一文が入っています。Chat GPTが考えた改善策もあり、一瞬、「このまま使えるかも?」と思ってしまった人もいるのではないでしょうか。部内の報告書に「お気軽に知らせて」は微妙です。「忌憚ない」「率直な」といったあたりが無難でしょう。

次回の「後編」から、Chat GPTに対する指示が具体的になっていきます。興味がある方は、引き続きお読みください。

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