DXで日本のビジネスをサポート|ソルクシーズ公認ブログ

現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【61】 5Gの現状

現場の取り組み

【情シス野郎 チラシの裏】は、「情報処理安全確保支援士」資格を持つ情シス担当が、仕事を通して得た知識や技術を、技術面に詳しくない人でも読みやすいよう「チラシの裏」に書くかのごとく書き散らす!というシリーズです。

******

先日ケータイショップから、「前回の機種変更から2年がもうすぐ経過します。今から1ヶ月以内に再度機種変更をして頂くと、残額の支払いが免除されます。ぜひ来店のご予約をお願い致します」との連絡があった。

そういえばそういう契約だった!と思いだし、慌てて週末の昼時を予約。

直前にiPhone15の発表がされていたが、まあいいか、と気にも留めずiPhone12miniからiPhone13へ。色は赤と青しかなかったが、赤が好きなおれは迷わず赤(3台連続3度目)。今回はややブラッディな感じの赤である。

どっちでもいいや~と、妻は青。いつもどおりやなw と二人笑いながら機種変更完了である。

特にデザインも変わらず、サイズだけがスケールアップ。型落ちだからか、月額が3割ほど下がったので満足である。

通信速度も国内モデルのiPhoneは全て現状ではミリ波非対応のため、何も変わらない。まあ自宅近辺にミリ波基地局は無いようなので関係ないが。

「ミリ波って何?」という読者のために、通信事業者提供の5G通信(パブリック5G)で使用されている周波数について補足すると、「Sub6」という低周波帯と、「ミリ波」と呼ばれる30GHz帯以上の高周波数帯に分けられる。

「Sub6」は、4Gでも使用され、障害物にも強いため広いエリアをカバーするのに適している一方、「ミリ波」は、「Sub6」より高速だが障害物に弱く、狭いエリアでしか使えないという特性がある。

2023年2月の時点で、日本のパブリック5Gのトラフィックは全体の3~4%、ミリ波に至ってはほぼ0という実態が総務省のWG報告により明らかになった。

確かに、5G通信で高速大容量を実現するミリ波は基地局自体が少なく、対応スマホ端末もAndroid製品の一部のみである。

4G/5Gとの切り替えで通信エラーが出ることがあったのでおれも5Gは使わない設定にしているが、さすがにこの使われなさは意外であった。

では今後数年以内に、ミリ波による高速大容量通信がパブリック5Gで使えるようになるだろうか。
おそらくNOである。

現状では対応スマホが限られているし、非対応のiPhoneが日本においてトップシェアであり続けている事実は、ユーザーが求めていないことを示している。

もちろん速くて悪いことは無いが、スマホの一般的用途で考えれば、ある程度の画質で動画を停止することなく見ることが出来る速度であれば充分である。

また、直進性の高いミリ波をスマホのような移動端末で切れ間なく使用させるためには、非常に多くの基地局を設置する必要があると言われており、大量のコストがかかるだろう。

なんちゃって5G、などと揶揄されることもあるパブリック5Gではあるが、基地局コスト回収のために利用料が上がることは、ユーザー(少なくともおれ)は望んでいない。

なので、スマホにおいて劇的な通信速度向上はしばらく無いと予測する。

さて、以前「五輪と5G」という記事で触れたが、実はローカル5Gやプライベート5Gという、企業や自治体が独自に専用の5Gネットワークを構築するケースが存在する。

ローカル5Gは、例えば一定のエリア内におけるロボット等のIoT制御などを、高速かつ安定的に行う通信手段として用いられる。

今後はこういった限定的なケースでミリ波5Gの採用が進むのではないだろうか。

2030年には5Gをさらに進化させた6Gのサービス開始が計画されている。

6Gの速度は人間の神経の反応速度を超え、思うだけで動作するサイコキネシスや、思考共有(テレパシー)などを目指しているとのことだが、一体どういう世界になるのか楽しみである。

タイトルとURLをコピーしました