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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【13】 LAN(Local Area Network)

現場の取り組み

「情報システムを稼動させるためには、ハードウェアが必要」
というのは前回冒頭の通りだが、
稼動させた情報システムにユーザがアクセスするためには「通信ネットワーク」が必要となる。

そのため、情シス部門が管理する対象は情報システムそのものだけでなく、この「通信ネットワーク」も対象となる。

「通信ネットワーク」はWANとLANに大別される。
WAN : Wide Area Network(インターネットや専用線)
LAN : Local Area Network(会社、家庭、学校等の狭い範囲のネットワーク)

 

社内向けの情報システムはその建物内であればLANのみで提供出来るが、各地の営業所や支社からはインターネット等、すなわちWANを経由する必要がある。

LAN&WAN

 

もちろんインターネットからのアクセスを想定した顧客向けシステムも、WANを経由するシステムとなる。

電車の駅で例えると、

改札内(LAN内)の乗り換えであれば切符やSuicaを使わずに移動可能だが、別路線(別のLAN)に乗り換えるためには一旦改札から駅構内(WAN)に出る必要がある、
と言うとイメージ出来るだろうか。

 

ところで、先に「通信ネットワーク」も情シス部門の管理対象と述べたが、通信キャリアやISPに保有されるWAN自体には情シスの手は及ばないため、管理対象となるのはあくまでLANである。

※ISP:
池袋東口に広がる地下街・・・ではなく、Internet Service Provider。インターネット接続サービスを提供する通信事業者。
なお、「通信キャリア」(NTT等)はWAN回線自体を保有する通信事業者を差す。
通信キャリア自身が展開するISPと、通信キャリアから設備を借りてサービス提供を行うISPがある。

LANを管理、監視するポイントは3つ。(セキュリティ面は除く)
 ・生死
 ・通信速度
 ・通信量

LAN

生死の管理  ~ おお、死んでしまうとは情けない・・・ ~

いわゆる死活監視であるが、通信自体が出来ているかどうかの監視である。
情報システムにアクセスするためには通信ネットワークが必要、というのは初めに述べた通りであり、これが死んでいる=システム使用不可となるため、必須の監視ポイントとなる。

死んでいる場合、原因には機器の故障やケーブルの差し違え等が考えられるが、ここ数年で増えた原因はWi-Fi(ワイファイ)ルータのケーブル接続ミスだろうか。

Wi-Fiルータの多くには外向けのポートと内向けのポートが用意されているが、ここでケーブルを差し間違えてしまうと一帯の機器が全てアウトとなる場合がある。

これは多くのWi-Fiルータが持つDHCP(PC等の機器にIPアドレスという住所情報を振る機能)が、誤った住所情報を勝手に振ったために発生する。

病院で「301」と振られた3Fの病室に、勝手に「1701」とかで上書きするようなもので、人間であれば「はあ?」と思って気づくだろうが、通信の世界ではそうは行かない。
病室「1701」は一生気付かれない存在となってしまう。

原因はいずれにせよ、 死んでいる場合には一刻も早く復旧させる必要がある。

通信速度 ~ 遅いぞナッパ! ~

速度が出ていないと、システム利用だけでなくWebアクセスやメール送信など、何をするにも重い(遅い)という現象が発生する。
重いという現象の原因が必ずLANの通信速度というわけではなく、システム側の問題の場合も多いが、疑うべき点の一つとなる。

LAN側に原因がある場合には、ネットワーク機器の老朽化や故障などが考えられる。
また、通信速度は次の通信量と密接な関係があるため、これも同時に疑う必要がある。

通信量 ~ でかいだけ?結構じゃないか ~

先述の通り、通信量は通信速度と密接に関係しており、通信量があまりにも大きい場合、通信速度に影響が発生することがある。

経験のある方も多いと思われるが、回線共有型のマンションなどでは、特定の家庭で大量データの通信を行っている場合、他の家庭の回線速度が非常に重く
なることがある。

マンションの場合には、どこのどいつだああ!と叫んでみてもまず特定出来ずに泣き寝入りするしかない場合がほとんどだが、社内LANとなれば話は別である。

部門単位やシマ単位で通信量を常時監視しておくことで特定することが可能なため、検知したらすぐに犯人を捜し出して職質・・・もとい何が起こっているか確認しよう。

さて、基本はこれら3点についての正常性を常時/定期で監視する必要があるが、幾重にも張り巡らされたLAN網を完全に監視することは現実的ではない。

効率的に監視するコツがあるのだが、こちらは次回!

 

 

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