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ITエンジニアのお仕事&キャリア

「越境学習」で生涯使えるキャリアを身につけよう!【後編】

ITエンジニアのお仕事&キャリア

イノベーション人材育成の必要性、働き方の多様化、地方の活性化などさまざまなニーズにより、「越境学習」が注目されています。勤務している会社とは異なる環境で、新たな仕事や学習に取り組むことによって技術や知識を広げる“社外留学”について、2回に分けてレポートしていきます。

前編】では、越境学習のニーズが高まっている背景について紹介しました。【後編】では、越境学習の具体的な方法と、取り組む際に注意したいポイントについて解説します。

越境学習の定義は、「現在、所属する企業・組織の枠を出て、異なる環境で学習機会を得ること」。他社の社員とディスカッションやワークショップができるビジネススクールや、新しいビジネスを企画する異業種交流会もそのひとつです。

ただしこれらは、従来から行われていた学習方法です。近年、注目度が高まったのは、自社とは違うミッション・環境で働く機会を得られるようになってきたからでしょう。そんな状況を受けて、越境学習の新たなスタイルとして紹介したいのは、「プロボノ」「副業・兼業」「留職」です。

プロボノは、自身の専門性を活かして、自治体やNPO法人などの活動に取り組むことを指します。前編で紹介した省庁管轄の事業や自治体単位での支援事業の事務局や現場指導、イベント企画、社会貢献活動における広報活動やWebサイト運営などの業務があります。

プロボノでは、報酬は発生しません。ボランティアとの違いは、専門性を活かせるポジションで活動すること。スキルアップやネットワークづくりなど、報酬ではないメリットを得ることができ、今後のキャリアにつながるものにチャレンジするからこそ、越境学習のひとつとして定着しているのです。

厚生労働省が副業・兼業を促進し始めてから、解禁する企業が増えたのは、越境学習として効果を期待できると考えているからでしょう。外部の企業や自治体の仕事を経験することによって、自社事業の課題解決策を見出したり、新たな着想によるサービスを企画できたりすれば、企業にも社員にもプラスになります。

この副業・兼業を意図的に活用するのが「留職」といわれる仕組みです。一定期間の間、新興国に派遣される「海外留職」と、期間限定あるいはプロジェクト終了までと範囲を決めて他社で働く「レンタル移籍」があります。

海外の留職は、官公庁や専門機関、現地のNPOなどがマッチングを実施することが多く、国内の留職は副業専門の求人サービスが橋渡しを行っています。ここ数年は、社内の研修制度として留職を位置付けている企業もあり、今後はさらに拡大していく見通しです。

越境学習をうまく活用するために、企業と社員がそれぞれ注意すべきポイントがあります。企業が押さえたいのは、「社員が自発的に参加すること」「目的を明確にすること」「実施した結果を残し、今後のキャリアプランに役立てること」。実施するメリットや効果が可視化できなければ、ポジティブに活用しようとするカルチャーを醸成できなくなります。

社員が注意したいのは、以下の3つです。「学習の目標と身につくスキルを明確にする」「上司や職場の理解を得ておく」「体力的に無理があるプランにしない」。組織の理解があれば、オーバーワークになるリスクが減り、次回のチャレンジがしやすくなります。業務とスキル習得が無理なく両立できるプランを立てることも重要です。

社員向けの自学自習プラットフォーム「Solxyz Academy」を立ち上げ、社員の学習を支援しているソルクシーズも、2022年4月に副業・兼業のルールを明確化し、越境学習ができる環境を整備しています。既に副業を始めている社員がおり、多様な働き方とキャリアアップを実現できるようになっています。

うまく活用すれば、キャリアの選択肢が広がる越境学習。興味がある方は、自らの強みをはっきりさせたうえで、専門のマッチングサイト、官公庁・自治体のサイト、副業求人を扱うサイトなどで情報収集をするところから始めてみましょう。

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