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ITトレンドレポート

RDB、NewSQL…押さえておきたいデータベースの最新トレンド

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企業やサービスのさまざまなデータを集積し、管理するデータベース。個人情報保護、セキュリティ強化、クラウドの普及など、システムの進化と多様化のなかでデータベースも様変わりしています。

とくに最近は、DX推進のためのビッグデータ処理・リアルタイム分析、IoT、AIなどのニーズが拡大し、データベースをいかに適切に管理するかが注目されるようになってきました。今回は、データベースの最新トレンドについて解説していきます。

まず前提として、近年のデータベースの主流は「RDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)」を活用してデータ管理を行う「RDB(リレーショナルデータベース)」です。

RDBMSは「SQL」というデータベース言語を使用して、複雑で高度な検索・集計ができる管理システムで、データの整合性が担保されることで、つねに最新データが参照できるという特徴があります。

これによりRDBでは、目的が異なるデータベースを統合したうえで、さまざまなデータをまとめて参照することが可能。固有の番号や条件などを入力するだけで、複数のデータベースに存在する関連情報が一気に出力されるため、効率的なデータ管理が行えます。

ただし1台のサーバーで管理されるRDBは、性能を向上させるスケールアウトに限界があるのがデメリットです。時代とともに情報量が増加してデータベースの規模が大きくなったり、データ・デバイスの種類が多様化したりすると、遅延が起きる・運用が複雑化するという課題がありました。

このような課題を解決するべく登場したのが、現在トレンドになりつつある「NoSQL」。GoogleやFacebook、Amazonなどが独自に開発した、「SQL」に依存しないデータベース技術で、現在はとくにYouTubeなどの動画サイトや、Facebook、XなどのSNSで活用されています。

最大の特徴は、サーバーの台数を増やせば増やすほど、柔軟に処理能力を拡張できること。大量かつ多様なデータを分散処理する仕組みにより、RDBのようにデータの整合性を維持する処理が必要なく、障害に強い点、高速処理が行える点も強みです。

一方、現時点ではコストが高くデータの加工が難しいなど、導入のためのハードルが高いところは難点といえるでしょう。

さらに現在は、このNoSQLをさらに発展させた「NewSQL」にも注目が集まっています。

NewSQLはNoSQLの拡張性と、RDBの整合性を両立させることで、ビッグデータ解析の効率化を実現した技術。現時点ではまだまだ知名度は低いものの、今後企業が膨大なデータをもとにビジネスを最適化していくうえで、NewSQLは欠かせない技術になっていく可能性が高いでしょう。

以上、データベースの最新トレンドを紹介しました。DX推進に伴い、主流になりつつあるNoSQLやNewSQL。とはいえ膨大なデータや多種多様なデータをシームレスに扱う必要性がなければ、これらの技術はオーバースペックになりかねません。その場合には、安定性・信頼性があり、サポート体制が充実しているRDBを採用するのが妥当でしょう。

このような各種データベースの特徴を抑えて、ぜひ目的にマッチした管理システムの選定をめざしてみてください。

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