サイト立ち上げ当初からの長期連載、菜緒さん界のこち亀こと「チラシの裏」を本年も宜しく。
さて、以前の記事でも書いた通り、当社では数年前より社内システム基盤として「AWS(Amazon Web Service)」を採用し、順次移行を進めて来た。現在は、ほぼ(8割方)移行が済み、運用されている状況である。
ということで、今年はAWSに移行した各システムを「評価」していくことにする。
初回はWebサーバーである。
ここで言うWebサーバーとは、コーポレートWebサイト(ホームページ)のサーバーを指す。
今やホームページを持たない企業はほとんど存在しないだろう。
Webサーバーの役割は、ひと言で言えば「会社の顔」である。
取引先や就活者、投資家など、その会社にとっての重要な人々に最初のアクセス先として選択されることになる。また、アクセス数も社内システムと比較して非常に多い。
そのため、Webサーバーに求められる事(コンテンツの内容はさておき)は、
1.稼動していること (可用性)
2.重いと感じさせないこと (スペック)
3.改ざんされないこと (機密性、完全性、堅牢性)
と考えている。
この視点でAWSに移行した結果を評価すると、
1.稼動していること :90点
旧ハードが使用されているAZ※を選択してしまった場合、極まれに(年に1回程度)ハードトラブルによる停止事案が発生することがある。ただし一度選択した後でもAZの移動は可能である。
※AZ (Availability Zone):障害が起きたとき影響を受けないように、物理的に分けられた区域。
2.重いと感じさせないこと :100点
アクセス状況に応じたスペック変更が可能である。
3.改ざんされないこと :100点
セキュリティグループの設定やアカウント管理はユーザに一任されており、ユーザがそこでヘマをすると完全ドフリーの0点サーバが出来上がる。
ただし設定機能は使いやすく整理されており、正しい設定を行うためのハードルは低い。
そして肝心のAWSが責任を持って提供している基盤環境についてだが、何度もオフィシャルサイトや外部サイトで情報収集しているが、詳しい内容は見つからない。まあこれらの情報が詳細に公開されているようでは逆にリスクが高まるため、心配になるだけだが。
実際、金融機関でもAWSは採用されており、各種セキュリティ基準や内部統制基準の認証が取得されていることから、問題無いどころか非常に堅固であると想像している。
さすがに当社の旧環境(オンプレミス※ 環境)と比較して劣っているという事はない! だろう。たぶん。
※オンプレミス:情報システムを自社で保有し、自社の設備において運用すること
その他、上には挙げていないが、コスト的にも一般的なWebサイトであれば月額数千円のスペックで充分であるため、バックアップの手間をある程度省略出来ることを考えるとコストメリットも高い。バックアップは、スナップショットを定期的に取得することで機能する。
まとめると、AWS移行のはじめの一歩として、Webサーバからというのは非常に良い選択と言える。
とりあえずビール、だ。