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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【2】 クラウド関連用語『サーバーの仮想化』

現場の取り組み

今や、猫も杓子も大手も中小も、果ては冷蔵庫から掃除機までもがクラウド、クラウド、クラウド対応。
いっそ流行語大賞をくれてやればという勢いだ。

その基盤技術とも言うべき「(サーバーの)仮想化」という単語を目にするようになったのは、ほんの数年前。

サーバー群と人

つい最近まで「Web化」なんてことでみんなキャッキャ喜んでいた気がするが。
歳を取るにつれて月日の経過は加速するとはよく言われるが、ITの進歩の加速度は、その何倍も上を行く。

この「サーバーの仮想化」とは、簡単に言えば「1台のホストサーバー(※1)で複数の仮想ゲスト(※2)を動かす」技術のこと。

「住居」に例えると、
・普通のサーバー:戸建て
・仮想サーバー環境:マンション
であり、
一戸一戸が個別にリソース(CPUやメモリー、ディスクなど)を保有せず、マンションが保有する大きなリソースを住居者が仲良く分け合って使用するイメージなのである。

もっとも、マンションのようにハードが巨大になるわけではなく、まさに省エネ・省スペース。

もちろんいいことずくめではなく、「サーバー1台で複数のゲストを動かす」ことはすなわち、「サーバー1台の故障が複数のゲストに影響を及ぼす」ことになる。
マンションのエントランスの自動ドアが壊れたら全戸に入れなくなるのと同じなわけです。

しかし、そんな時は入れませんじゃ済まされませんので、そういった事態を避けるために仮想化には「冗長化(※3)」が必須となります。

そしてこの「冗長化」こそ、オンプレミス(※4)仮想環境導入における最大の検討事項となるのです。

当社の場合、Hyper-V(※5)を利用して主要サーバーを全て仮想ゲスト化し、そのうえで4台の仮想ホストを2台2組に分け、それぞれにフェイルオーバークラスター(※6)を組んでいます。

また、サーバーだけでなく、ネットワークやストレージにも同様の冗長化が必須です。

ここまでやっていても、RAIDコントローラー(※7)をシャットダウンせずに電源を抜いてしまい、メイン・サブ両方の息の根を止めてしまったこともあります…(泣)

そんな面倒に別れを告げるべく、次はこいつらを流行りの某クラウド(※8)に預けてやろうと考えています。

<用語説明>
※1 ホストサーバー(仮想ホスト):仮想ゲスト群を動かすためのサーバー。
※2 仮想ゲスト:仮想ホスト上で、別のコンピューターとして動作するコンピューター(OS)。
※3 冗長化:障害発生後にも機能を維持するため、バックアップ装置を配置しておくこと。
※4 オンプレミス:企業が所有・管理する設備内(自社ビルやデータセンター等)にシステムを設置し運用すること。
※5 Hyper-V:Windowsにより提供されるMicrosoft社の仮想化機能。
※6 フェイルオーバークラスター:Windows Serverにより提供される、複数台のサーバを1台として運用可能とするための機能。
※7 RAID(コントローラー):冗長性を持たせるために、複数のハードディスクを1台のように見立てて運用する仕組み。RAIDコントローラー7はその仕組みの中で各ハードディスクの管理を行う装置。
※8 インフラ系クラウドサービス環境(IaaS)。

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