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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【57】 子どもとインターネット

現場の取り組み

【情シス野郎 チラシの裏】は、「情報処理安全確保支援士」資格を持つ情シス担当が、仕事を通して得た知識や技術を、技術面に詳しくない人でも読みやすいよう「チラシの裏」に書くかのごとく書き散らす!というシリーズです。

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みなさんは幼稚園(保育園)や小学校低学年の記憶はどのくらいあるだろうか?

おれは幼稚園の記憶は断片的にしかないが、小学校低学年になると、誰とどこで何をして遊んでいたかはそれなりに記憶している。

幼稚園入園前に栃木県から福岡県に引っ越し、さらに小学校3年の時にTOKYOに越して来たため、風景の記憶でそれがいつだったかがはっきりする。

今から35~40年ほど前には子どもだった自分。そして、今、自分の息子たちがその時期を迎えている。

現代の子どもたちが何を使って遊び、育っていくのか。自分の子ども時代と比較して、現代の子どもたちの毎日に、どの程度インターネットが関わっているのかなど考えてみたい。

おれの幼稚園時代、TVの教育番組か子供向けのアニメが主なメディアだった。しかし、何かが大好きだった、という記憶がない。子供たちが集まって歌っているような番組や、緑と赤の着ぐるみが出てくるあの番組なども、何がおもろいねん これ、と思いながら観ていた気がする。

それに対して現在、我が家の息子たち(7歳と3歳)はYouTubeである。もう本当にYouTube。TVにプリインストールされたYouTubeアプリとiPadを使って、人生のすべてを過ごしている勢いである。

この数年地上波もBSもほぼ観ていない、というか我が家のTVにそれらのコンテンツが映るヒマがない。

育児世代の子供がいないと観る機会がないにも関わらず、最も登録者の多い国内のキッズ向けYouTubeチャンネル「Kids Line」の登録者は1280万人であり、あのHIKAKINを超えている。

その他にも数百万人の登録者がいるチャンネルは多数あり、多くの子育て家庭がYouTubeを利用しているという証左だろう。

ちなみにこれらのチャンネル、大人が観ても結構面白い。作られたお遊戯ではなく、日常の延長で自然体の子どもたちを映しているので共感も覚えるし、親近感もわく。

何より子供向けであるので、汚い言葉遣いなどがないように配慮されているし、TVの教育番組と同様に安心して見せられる。

知名度がある芸能人の起用や凝ったカメラワークは子供向けには不要であり、多数チャンネルがあってそれぞれが毎日のように更新されるため供給も十分である。この分野でTVが及ぶことは二度とないのではないかと思ってしまう。

あとは、家で遊ぶツールと言えば、やはりゲームである。

我が家のおチビ達はiPadとNintendo Switchで遊んでいるが、現代のゲームは、子どものころの俺が遊んでいたゲームと比較すると「とにかく親切」である。

画面のインターフェースも直感的に何をどうすればいいか分かりやすく作られているし、難易度も誰でも進められるように設定されている。また自動でプレイ履歴を記録(オートセーブ)してくれるので、ミスってゲームオーバーになっても子どもらは気にも留めない。

昔はプレイを中断するときに何十文字も紙にひらがなを書き連ね、再開するときは毎回入力してたんだぜ、と教えたら「ふーん」との感想を頂いた。

しかし、今思うとそういう理不尽を通して忍耐力などが身についていたのかな、と、何度も同じ相手に負けて喚きながらiPadを放り出す7歳を見ると、思わなくはない。

最近は当たり前のように友達とネットで繋がって遊べるゲームが多い。休日など朝から友達と話しながらバンバン撃ち合っている。

メタバース・ネイティブとでも言うのか、現代の子どもたちは仮想空間でのコミュニケーションも当たり前の世界で人生を開始している。

記憶も定かにならない時期からインターネットとは切り離せない人生を送ることになるが、小さな世界の若気の至りが社会や企業に大きな悪影響をもたらし、人生を暗転させる可能性があるのがインターネット利用のリスクの一つである。

小学校くらいからしっかりとネット空間での振る舞い方やリスクを教育してもいいと思う。
飲食店での迷惑動画を公開して炎上、多額の損害賠償や刑事責任などを問われてからでは手遅れだ。

人生はオートセーブされないし、「ふっかつのじゅもん」も用意されていないのである。

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