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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【55】 サブスク【後編】

現場の取り組み

【情シス野郎 チラシの裏】は、「情報処理安全確保支援士」資格を持つ情シス担当が、仕事を通して得た知識や技術を、技術面に詳しくない人でも読みやすいよう「チラシの裏」に書くかのごとく書き散らす!というシリーズです。

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前編に続き、サブスク・サービスについて検証してみる。今回は、いくつかのサブスク・カテゴリごとに、普及条件や利用者側メリットを満たすようなサービスとなり得るか、考えてみる。

●まずは、【書籍系】サブスク。

これは映像や音楽と同様に、スマホやタブレットがあれば読み放題というサービス。買ってまで読まない本も読める。本棚も、廃棄する手間も要らず、普及する条件をじゅうぶんに満たしていそうである。

ただし、映像や音楽はどちらも電子情報だが、本はもともと紙媒体である。

文字を読む際、紙媒体を電子媒体と比較すると、読むときに人間の脳の受け入れ方が異なるらしく、紙媒体を読む方が頭に入りやすいという研究結果が存在する。

しかし、個人的には、たいして違いは感じなかった。特にマンガは気にならないだろう。

慣れの問題のような気もするが、もしかするとこのあたりの理由で、紙媒体の書籍は完全にはなくならないかも知れない。映像や音楽も同じだが、コレクターアイテムとして残る可能性もある。

●次に、【家具や洋服】のサブスク。

正直、こだわりがあまり無いので、おれのようなおじさんには不要だな、、、と思ってしまうが、そういう人にこそお勧めなのかも知れない。

利便性という点では、ショップに足を運ぶ手間が省ける点、また採寸登録などの便利な機能も実装されていると思われる。買おうかどうか迷っている家具や服を試用・試着してみる機会も得られるだろう。

しかし、モノが電子化されるわけではないため、設置や保管の手間や、スペースが省けるようなメリットはない。その点では【音楽系】【書籍系】サブスクほどの急速な普及は難しいかもしれない。

ただし子供服などはサイズがあっという間に合わなくなるため、育児世帯には非常に適したサービスである。

●最後に、【飲食系】サブスク。

月額を払えば、1日1回コーヒー無料や半額、スイーツが1個買える、というようなサービスである。

チェーン展開している店舗では大体月額数千円。個人経営では月額数万円のハイクラス・サブスクまで幅広く存在しているようだ。

数千円のサブスクは、対象メニューの原価と売上だけ考えれば明らかに赤字だと思われるが、対象外のメニューを同時に注文してもらうことで、利益を上げているのだと思う。

もちろん利用者もトータルでは得しているだろうから、コスト面でのメリットはあるだろう。その店舗の〇〇が好きでたまらない、毎日足を運ぶ価値がある、という人向けで、広く普及することは考えづらいかもしれない。

また月額数万円、というのはサブスクというより、昔から存在した会員制レストランやバーの延長線上にあるサービスである。形成済みコミュニティの交流会場という雰囲気で、数万円は、その会費という印象である。

コストや利便性でメリットを生み出し、時には薄利多売でユーザーを増やすことを目的とする他のサブスクとは少し毛色が違う感じがした。

他にも多種多様なサブスク・サービスが提供されつつあるし、今後も増えていくのかもしれない。その中には、車や水タバコのようにそんなもんもあるのかw という印象のサービスもある。

一度契約すれば、解約するまでサービスが受けられる(商品が届き続ける)というサービス自体は、新聞などのように昔から存在するものである。

インターネットが普及する前の時代においては、毎朝勝手に新聞が届いて読める、という大きな利便性があった。だからこそ普及したのだと思う。

サブスク・サービスは、コスト的には、本当に得するかどうか使ってみないと分からない面があるし、ちょっと怪しい、旨い話には裏がある、と感じてしまうのに対して、利便性は、契約前に明確に手間が省けるかどうかが想像出来る。

サブスクに限らないが、原則的には、契約者が増えれば増えるほど提供元の利益となり、サービスの質の低下などが発生しないというメリットが利用者には生まれる。

サブスク・サービスを利用するか否かの判断基準を設けるならば、値段よりも利便性の向上

つまり多くの利用者にとって便利かどうかを考えると、より価値の高いサブスクを選択出来ることだろう。

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