言葉は浸透しており、意味も何となくわかっているつもりでも、概念や定義を問われるとうまく答えられない…そんなIT用語について解説しつつ、最新のトピックスやソルクシーズの取り組みを紹介する「今さら聞けない」シリーズ。最終回のテーマは、AI、機械学習、X-techです。
今さら聞けない「AI/機械学習」
Googleアシスタント、Amazon Alexa、SiriからChatGPTまで、今やすっかり身近になったAI搭載のツール。2022年11月に「デロイト トーマツ ミック経済研究所」が発表したレポートによると、2021年に76.6億円だった国内エッジAI分野(AIエンジン、アプリケーション開発、SIサービス、センサーなど)の市場規模は、2026年度に431億円まで成長すると予測されています。
AIすなわち人口知能が、人間のように学習しながら高速なデータ処理を行えるものであることは、説明不要でしょう。AIにおける「今さら聞けない」があるとすれば、機械学習やディープラーニングとの違いではないでしょうか。
簡単に整理すると、AIが最も広義で、「人工的な知能とその技術、取り組みの総称」となります。機械学習はAIの一部で、「音声や映像などの膨大なデータを分析し、反復学習によって傾向を捉え、導き出された法則によってその後のタスクを実践するもの」。ディープラーニング(深層学習)は、機械学習の手法のひとつ。コンピュータに映像、画像、音声などのデータ分析や予測をさせる技術を指します。
ソルクシーズのAI関連の取り組みとして最初に紹介したいのは、画像AI領域において独自の技術をもつ株式会社サイバーコアや、2017年から資本参加している株式会社アックスとの業務提携によるAIソリューションの開発です。
最近では、グループ企業のイー・アイ・ソルが、「SAS® Internet of Things Partner Ecosystem program」に加入。得意領域のIoTやIIoTにおいて、AIや機械学習を用いたシステムを提供できる体制を構築しています。
このほかには、国産のRPAツール「WinActor」の導入サポートと保守も請け負っており、企業におけるサービスの質の向上や業務効率化を支援。今後も多様なAI関連サービスを提供できるよう、人材育成と技術開発を進めていきます。
今さら聞けない「X-Tech」
最も浸透しているのは、金融業界を対象とするFinTechと人材関連のHRTechでしょうか。X-Techは、さまざまな業界ごとのビジネスモデルや個別のサービスを、AI、クラウド、ビッグデータ、IoTなどの技術によって進化させる取り組み全体を指します。
農業ならAgriTech(アグリテック)、飲食業界はFoodTech(フードテック)、医療関連のMedTech(メドテック)。最近は、“リーテック”(不動産)や“マーテック”(マーケティング)など、聞いただけではどこの業界かわからないものも出てきているようです。
それならアイドルはジャ〇テック?エーケービーテック?
話を進めましょう。ソルクシーズのX-Techといえば、代表的な取り組みはFinTechとEdTech(教育)です。FinTechにおいては、SBIグループとの連携や、銀行系システムに強いエフ・エフ・ソルとソルクシーズ本体との協業により、地方銀行の新サービス立ち上げやシステムの改善を支援。キャッシュレス決済の導入コンサルティングなどの新たなサービスも推進しています。
最近増えている異業種からのクレジット事業参入ニーズに対しては、株式会社エクサと協業し、個別クレジット事業者向け統合プラットフォームを提供。今後は、ニーズが高まっているAI活用の個人資産運用サービスや、ネットサービスの機能向上などにおいても新たなソリューションを提供しようとしています。
EdTechの代表的なサービスは、グループ企業のエクスモーションが運営している「ユーリカボックス」。上流工程のソフトウェア開発技術を学べるオンライン学習プラットフォームは、エクスモーションが自動車業界をはじめとする現場で培ったノウハウを習得できるのが最大の特徴です。
個人利用なら月間7150円、法人は初期費用10万円とひとりあたり月額4600円という利用しやすいサブスクリプション(※20203年4月時点の料金)。法人利用の場合は、管理者向けのレポートがあり、「コンテンツ別・受講者別の進捗率」「理解度チェック・演習の達成状況」などがわかるのも好評です。
昨年設立した株式会社eekは、eスポーツに特化したコンサルティング、エージェンシー業務、採用を手がける会社です。いずれはHRTechやSportsTechといわれる領域のサービスを提供することになるでしょう。
以上、3回にわたって「今さら聞けないIT用語2023ソルクシーズエディション」をお届けしました。ソルクシーズのサービスや取り組みに興味がある方は、ソルクシーズとグループ企業のコーポレートサイトを、ぜひのぞいてみてください。