ソルクシーズの歴史発見シリーズ。3回目のテーマは「IoTとIIoT」です。
この記事を読んでいる方には、「IoT」について詳しく説明しなくてもいいでしょう。2010年以降、市場規模が拡大し続けている「モノのインターネット(Internet of Things)」は、今やすっかり当たり前になった感があります。
コロナウイルス感染拡大以降、テレワークの導入が進み、働く人たちが自宅で過ごす時間が増えると、スマートオフィス・スマートホームデバイスの市場が成長しています。今後、5Gが浸透すると、IoTデバイスもさらに進化するものと予想されています。
さて、ソルクシーズのお話に移ります。ソルクシーズのIoTといえば、2013年にリリースした高齢者見守り支援システム「いまイルモ」です。
モーションセンサーや照度センサー、温度湿度センサーなどの多機能センサーを搭載し、バイタルセンサー、ドアセンサーなどのデータ連携も可能。高齢者の外出・帰宅状況や脈拍数・呼吸数などを管理して、異常時には家族・介護事業者に通知をすることができます。
「いまイルモ」は、リリース当初からさまざまな自治体に注目されました。2014年には、東京都中野区の「見守り・安否確認サービスを行っている企業」の一覧に掲載。自治体や公共施設においても、「いまイルモ」を採用する事業が増えています。
名古屋大学の高齢者見守り事業「足助病院プロジェクト」、北海道亀田郡七飯町の公共事業「独居老人等見守り支援事業」、JA愛知東の高齢独居世帯見守り対策、福岡市の「単身高齢者あんしん見守り」実証事業など。近年は、病院や介護施設の導入が増え、業務効率化やサービスの向上をサポートしています。
2017年には、「いまイルモ」のコンセプトを引き継いだ「いまイルモKids」シリーズが登場。多様なセンサー・機能を内蔵したLinkingデバイスとスマートフォンを連携することで、お子さんの外出・帰宅を通知するなど、安心・安全を守るツールとして開発されました。
現在、サービス自体は終了しているものの、既存の製品・サービスの組み合わせというアプローチから、IoT開発ノウハウを豊富に蓄積することができた取り組みです。
2019年には、ビジネス創出人材育成コンテスト「IoTイノベーションチャレンジ」にプラチナスポンサーとして協賛。コンテストの目的は、産業界を牽引する「IoTビジネス人材」の発掘・育成です。さらに近年は、製造業を対象とした「IIoT」にも注力し始めています。
IIoTは、製造業(Industrial)におけるIoTを指す言葉です。製造機械・装置・設備・システムなどをインターネットに接続する技術により、効率化・システムの見える化・自動化・安全性の確保などのメリットをもたらすことができます。
IIoT領域で活躍しているのは、ソルクシーズグループのイー・アイ・ソルです。計測・制御・実験・検査・テストシステムの構築などを通して日本のものづくりを支援する会社です。
イー・アイ・ソルは、米国ナショナルインスツルメンツ社のゴールドアライアンスパートナー認定を取得しています。ゴールドとプラチナは、世界1000社のうち60社未満の企業にしか取得できない上位資格。2014年と2017年には、日本ナショナルインスツルメンツ社から、1年で最も活躍したアライアンスパートナーが表彰される「Alliance Of The Year」にも選ばれています。
イー・アイ・ソルが提供する「IoT/予知保全サービス」は、トータルIIoTシステムよって設備の稼働状況を監視することで、工作機械などの予知保全を可能にしました。導入した向上において、トラブル防止・省エネ・コストダウンなどに寄与しています。
また「TUNNEL EYE」は山岳トンネル工事のエネルギーマネジメントシステムです。複数の組み込み型制御端末を現場に配置し、入坑者の位置やガス濃度、作業工程、使用電力量などのデータを収集。安全管理と省エネルギー化を実現します。トンネル坑内の環境を制御する環境制御システムとして、特許も取得しました。
このように、IoTとIIoTに深く関わってきたソルクシーズグループ。これまでに蓄積した知見とノウハウを活かして、IoTとIIoTがもたらす未来に関わっていこうとしています。
今後も、IoT領域におけるソルクシーズグループのさらなる進化にご注目ください。