「イノベーションで産業や技術の発展に貢献」「次世代のIT人材の育成を通じ社会や産業の発展に貢献」。SDGsを推進するソルクシーズが掲げる2つの目標です。これらを実現するために、働き方改革にも注力。フレックス、テレワーク、オンライン学習などの制度や仕組みを続々と実現させるなかで、2022年4月より副業・兼業制度の導入が発表されました。
社員の副業・兼業を認めた背景には、どんな状況と思いがあったのでしょうか。導入に携わったSさんは、「コロナ禍以降、テレワークが浸透したことがひとつのきっかけだった」といいます。
「テレワークによって通勤時間が削減され、社員が活用できる時間が増えたのは大きかったと思います。システムエンジニアは、業務内容や作業工数を明確にしやすいため、副業との親和性が高い仕事です。
折しも、IT業界全体として副業を解禁する企業が増えてきていました。ソルクシーズでもチャレンジしたい社員がいるなら、副業ができる環境を整えることが、お互いのメリットにつながるのではないかと考えました」
社内ではできない仕事に副業で携わることによって、新しい技術を取り入れるなど、会社と社員の双方にプラスになる要素が多いと判断。新しい制度の対象は全社員となりました。今後の副業・兼業制度の活用例としては、定年後再雇用時に、勤務日数を減らしてセカンドキャリアにチャレンジすることも可能なのではないか、と考えているそうです。
「副業や兼業は、社員の収入増加やスキルアップ、ネットワークを広げるなどのメリットがある反面、コンプライアンスや情報漏洩などのリスク、本業と副業の逆転、健康を損ねるなどのマイナスも起こりえます。しかしながら、マイナス面については、制度を整え、社員の副業の状況を見える化することで解消できると考え、導入に踏み切りました。」
ルール上は許可制としているものの、最初の3ヵ月で申請があった6件はすべて認めたそうです。意外だったのは、健康のために体を動かしたいという理由で副業を始めた社員がいたこと。ITとはかけ離れた仕事でも、企業リスク、個人リスクをクリアできていれば問題なし、とする方針だそうです。
「労働時間、残業時間、副業をやっている時間をしっかり管理できること、あくまでも本業はソルクシーズの仕事であることを確認し合えればいいと思っています。趣旨を理解してもらえるのであれば、積極的に活用してほしいですね」
副業・兼業制度の導入によって社員のエンゲージメントが上がり、採用にもプラスになったらいいというSさん。「コロナ禍をきっかけに始まったテレワークも順調に根付いています。テレワークも副業も、制度やツールをうまく活用するのが大事だと考えています」。生き方、働き方の多様化を推進するソルクシーズでは、副業・兼業もいずれ当たり前になっていくのかもしれません。