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ITトレンドレポート

ChatGPT、BingAI、Google Bard 生成AIツールの機能&使いやすさ徹底比較【後編】

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近年、利用者が急激に増えている生成AIツール「ChatGPT」「BingAI」「Google Bard」の機能と使いやすさを、【前編】【後編】の2回にわたり比較しています。【前編】では、「ChatGPT」の機能や特徴について解説しました。

今回の【後編】では「BingAI」「Google Bard」の2つのサービスについて紹介しつつ、特徴的な機能や使いやすさを比較していきます。

Microsoft「BingAI」

Microsoftの「BingAI」は、OpenAIの GPTシリーズの技術を導入したことで実現した生成AIツールです。

代表的なサービス「Bingチャット検索」は、ChatGPTの「Webブラウジング機能」同様、ユーザーが入力したチャットの内容を参考に検索キーワードを生成。Bingでの検索結果をもとに文章を作成します。

「BingAI」はデフォルトの状態でも2021年9月以降の情報を反映することが可能です。しかも参照したWebサイトは「索引」として表示されるため、ユーザーはソースを把握したうえで回答の信ぴょう性を判断できます。

回答結果に対する次の返答候補を提案してくれる、「厳密」「バランス」「創造的」の3つのモードから回答スタイルを選択できるといった機能も特徴的です。たとえば「創造的」モードを選ぶと、ほかのモードに比べて回答結果の冗長性が高まり、関連情報や豊かな表現を交えた文章が生成されます。

さらに「Bing Image Creator」を活用すれば、テキストだけでなく画像を生成することも可能。(※「Bing Image Creator」は、OpenAIのテキスト画像変換モデル「DALL-E 3」を使用しています)

このように多機能な「BingAI」ですが、会話や画像生成ができる回数に制限が設けられています。マイクロソフトアカウントのログインユーザーなら1日300回(画像生成機能は50回)、ひとつのセッションにつき30ターンまでとなっています。

Google「Bard」

Googleの「Bard」はChatGPTの約4ヵ月後の2023年2月に発表され、アメリカとイギリスで提供がスタートしたチャットAIツール。現在は日本語版もリリースされています。

大規模言語モデルには、プログラミングコードの生成や推論機能などに優れた「PaLM2」を採用。

「ChatGPT」「BingAI」との最大の違いは、ひとつの質問を入力すると、同時に3つの異なる回答が出力される「ドラフト機能」があるところです。これによって、ニーズに合った回答を得やすく、より多角的な視点からテーマを深められるようになります。

ちなみに回答結果は、「BingAI」と同様に引用元情報付きで表示されます。

シェア率No.1の検索エンジンであるGoogleと連動しており、常に最新の情報が反映されるのもメリットです。回答の下に表示される「Googleで検索」ボタンを押すと、関連するキーワードの検索ページに移行する機能も搭載されています。

また、回答結果はGmailやGoogleドキュメントといったGoogleが展開するサービスへ簡単にエクスポートできるので、メールや文章・文書の作成を効率よく進めることができます。

回答が得られるまでの時間が他の2つのツールと比べてスピーディーなのも特徴のひとつ。総じて使い勝手に優れたサービスといえます。

ただし医療・法律・金融・国際情勢・特定人物など、専門性が高く情報の誤りがリスクにつながる可能性の高い分野に関しては、回答を避けるケースが少なくありません。

回答結果の精度・クオリティに関しても、どのようなトピックを扱うか、いつのデータを参照するかによって違いはあるものの、現在は総合的に見ると「ChatGPT」のほうが優秀なのではないかと思われます。

とはいえ「ChatGPT」も、事実とは異なる内容が表示されたり、計算・論理が正確でなかったりすることがあるので注意が必要です。回答の信ぴょう性を掘り下げながらリサーチしたい場合には、索引機能がついている「BingAI」「Bard」の方が便利でしょう。

以上、生成AIツールそれぞれに搭載されている機能や特徴について比較しました。ぜひこの記事を参考にしていただき、利用シーンに合った最適なツールを業務効率化に役立ててください。
※この記事は、2023年9月現在公開されている情報を元に作成しています。

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