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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【66】 新札発行1

現場の取り組み

【情シス野郎 チラシの裏】は、「情報処理安全確保支援士」資格を持つ情シス担当が、仕事を通して得た知識や技術を、技術面に詳しくない人でも読みやすいよう「チラシの裏」に書くかのごとく書き散らす!というシリーズです。

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2024年7月3日、20年ぶりに紙幣の肖像が変更され、合わせて多くの偽造防止技術が施された新札の発行が開始された。

クレジットカードや電子マネー決済の浸透でめっきり使用回数が減った紙幣だが、だからと言って価値が下がるわけではなく発行高は増加傾向にある。

また、技術は進歩し続けており、偽造防止対応も合わせて進化させる必要があるため、日本の紙幣はおよそ20年おきに新紙幣が発行 されているのである。

さて一万円札の肖像は、福沢諭吉から我が埼玉出身、主に実業界で活躍した渋沢栄一への変更となった。20年前の2004年には肖像据え置きのまま当時の偽造防止技術が盛り込まれたため、肖像変更は40年ぶり、1984年以来である。

五千円札は、2004年発行紙幣の樋口一葉に引き続き、女性が肖像として使用されることになった。ちなみに政府紙幣を含めると明治期に神功皇后が女性肖像として使用されており、また2000年に発行された二千円札では、裏面に紫式部が描かれている。なお表面は、その年にサミットが開催された沖縄県の、首里城守礼門だ。

千円札は、2004年発行紙幣の野口英世に引き続き医学会から北里柴三郎が肖像となった。1984年発行紙幣の肖像は夏目漱石で、割と似たような構図だからか、デザインを見ると「あれ?持ってたっけ?」と思うほどの慣れ親しんだ感覚がある。一応財布を見てみたが全て2004年発行の野口英世であった。

どれもデザイン的には、従来の紙幣で中心に書かれ主役的存在だった漢数字が上部に移り、アラビア数字が中心となった点が違和感、、、もとい目に留まる。日本銀行公式Webサイトではユニバーサルデザインと銘打っており、外国人による利用を意識しているのだろう。

また指で触ることで券種の識別が出来るマークが入っており、これは視覚に障害がある方への気配りと思われる。

今回の新紙幣発行の狙いとして、キャッシュレス化の推進があると言われている。

国内のキャッシュレス決済額は2017年から2023年でほぼ倍増 しており、国際的には遅れを取っているものの普及が進んでいる。

たしかに、ここ数年で現金を使用する機会はめっきりと減った。

コロナ過においては感染防止の意味合いもあったし、いちいち小銭をカウントして払ったり、お釣りを受け取ったりする手間もかからず、積極的にバーコードやクレジットカードで支払うようになった。

2021年に改鋳された新五百円玉は対応する自販機等が少なく、流通量が急減しているらしいが、それと同様に自販機が新紙幣に対応されなければ、新紙幣が普及するほどに、紙幣を使用する機会はさらに減ることになる。

どことなく皮肉な話だが、新札発行を機にキャッシュレスは間違いなく普及するだろう。

とはいえ、どれだけキャッシュレスが普及しても紙幣の価値自体が下がるわけではなく、技術の進歩に合わせた偽造対策も必要である。

めっきりキャッシュレス化された自分の財布には、残念ながら未だ新札は入っていない、というかここ1ヶ月紙幣を使う機会も受け取る機会もなかったと思う。

というわけで、なんとか次回までに新札を入手し、施された偽造対策についての感動をお届けしたい。

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