2013年にサービスを開始した見守り支援システム「いまイルモ」。当初は、独り暮らしの父母や親族がいるご家庭が、安否を確認するためのシステムでした。リビングや寝室にマスターセンサーを設置すると、在室の有無や部屋の温度、明るさなどをスマートフォンで確認できるようになり、異変の兆候があればすぐに気づくことができます。
「カメラがないので監視されている感覚がない」「設置工事や面倒な手続きが要らない」「月額費用が負担にならない」と好評だった「いまイルモ」は、モーションセンサーで対象者の動きを確認できるようになり、近年は介護施設での導入が増えています。
見守り支援サービスのニーズは多様化が進んでおり、共働きのご家庭における子どもの見守りにも使われています。今回紹介するのは、動物病院での「いまイルモ」活用。2017年という早い時期に、「いまイルモ」の使いやすさに着目した大矢動物病院の事例をレポートします。
「『いまイルモ』を導入したきっかけは、実は患者さんとの会話だったんです。ペットの見守りのために、旦那さんが見つけてきたという方がいて、動物病院でも使っているんですかと聞かれました」
大矢智隆院長にとって、患者さんの大事なペットが宿泊する際の見守りは大きな課題でした。何かあったときに、すぐに対応できるようにしなければなりません。複数のWebカメラでペットの状態がわかるようにしていたものの、自分が寝てしまうと異変に気づけないので、朝までそばにいてケアするしかありませんでした。
「大矢動物病院は私と獣医2名、看護を担当するスタッフが2名、トリマー1名という体制でやっています。ペットの宿泊となると、私がつきっきりで対応するしかないので、基本的にはお断りしていたんです。それでも受けるしかない状況になることもあり、月に数回は寝泊りしていました」
「既に見守り支援システムを利用している動物病院があるのは知っていたのですが、月額費用が高すぎて、小規模の動物病院が利用できるものではなかったですね。当時検討したサービスは、周辺の温度や心拍数は取れたのですが、呼吸数までは検知できませんでした」
そんななかで出会った「いまイルモ」は、月額費用が安く、ペットホテルに必要なバイタルセンサーを完備していました。脈拍、呼吸、体動を細かく確認することができ、異変があれば知らせてもらえるのも、導入の決め手になったといいます。
「見た瞬間、すぐに気に入って即決しました。動物病院仕様になっていれば、なおよしですね。人間用に作られているものなので、工夫して設置しなければならず、動物が嚙まないようにアクリル板で作った箱に入れてケージに引っかけています」
Webカメラと「いまイルモ」があれば、ペットの実際の状態と数値をリアルタイムで把握できるようになり、常にその場にいなくても迅速な対応ができるようになります。2002年の開業から15年の間、抱えていた問題が解決した大矢院長は、頻繁に病院に寝泊りする生活から解放されました。
「動物病院の業界は、大規模と小規模にはっきり分かれていて、獣医が数名の病院にとって夜の監視は避けて通れない問題です。知り合いの獣医に『いまイルモ』について話すと、いいねといわれるので、機能と費用を知ってもらえたら広がるでしょう」
重篤な症状を抱えていたペットが亡くなる前に、患者さんに会わせてあげるのも獣医の責任のひとつという大矢院長。24時間寄り添うケアがなくなった今は、気持ちが楽になったそうです。「ケージに簡単に取り付けられるボックスを販売したら、買うという獣医は多いと思います」。獣医の思いと悩み、患者さんの切実な気持ちが両方わかるからこそ、同業他社に広めたいとおっしゃるのでしょう。
「いまイルモ」は、今後もさまざまなニーズに応じて、機能とサービスの質を高めていきます。詳細について知りたいという方は、公式サイトでご確認ください。