「前任の社員が急遽プロジェクトから離れることになって、十分な引継ぎ期間が持てないままプロジェクトマネージャーをまかされたんです。最初はシステムについて理解するのが精一杯でした」
Nさんがソルクシーズに入社したのは4年前。前職の環境では成長に行き詰まりを感じ、キャリアアップできる環境を求めて決断したそうです。半年ほど小さな案件を担当した後、いきなり動画サイトの管理機能を担当するプロジェクトのマネージャーに抜擢。3年半を経た今、お客様から表彰されるほどの成果を出すことができました。
今回は、何もわからないなかでプロジェクトに加わってから、改善を重ねて表彰されるまでのNさんの足跡を紹介します。
まずはシステムをしっかり把握して、正確な情報を伝えることが大事と考えたNさん。事実ベースのコミュニケーションを徹底し、お客様からの信頼を得ていったといいます。
「最初の1年は、進捗が遅れたり不具合があったりすると、ソルクシーズ側の問題なのではないかと思われることもありました。正確な情報共有ができていなかったんですね。そこで、起こっている現象と対応策、かかる工数を具体的に伝え、どうすれば改善できるのかを一緒に考えていただけるようにしました」
オープンな情報共有によって変わったのは、お客様との関係だけではありませんでした。短期間で個別案件に対応し続け、疲弊していたチームも、状況が見えるようになったことで、見通しを立てて仕事に取り組めるようになったのです。
「お客様と交渉して、こちらの要望が通らずに帰ってくることもあるんですけど、これだけ話して、それでもやってほしいといわれているのだからがんばりましょうとチームメンバーから言ってもらえるようになりました。お客様の理解を得られて、スケジュールの調整がしやすくなったのも大きかったですね」
プロジェクトとして健全になりつつあると実感したのは、1年半が過ぎてから。何のためにやっているのか、これからどうすればいいのかが見えるようになり、同じ目標をもって働いている者同士の絆を感じられるようになりました。
「このプロジェクトの立ち上げに携わっていた上司と、システムの細部までしっかり把握しているベテランのメンバーには、ずいぶん助けてもらいました。上司は、プロジェクトを離れてから5年以上も経っているのに、相談するとどんなことにも回答をくれるんですよね。いまだにシステムのことをかなり具体的に話せるのはすごいなと思います」
「プロジェクト開始当初から関わっているメンバーもいて、わからないことを聞くと辞書のように正確に応えてくれるので、頼りにさせてもらっています」
システムに対する理解と情熱がある上司や同僚に触れると、自分も具体的な作業に関わる領域を広げたいと思うそうです。
次回の【後編】では、プロジェクトの現在の姿、ソルクシーズが表彰された理由、お客様との関係についてレポートします。ぜひ、続けてお読みください。