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現場の取り組み

情シス野郎チラシの裏【3】 クラウドへの移行(前編)

現場の取り組み

前回書いた通り、社内サーバーのクラウド(※1)への移行を検討している。

今、情報収集しているのは

PaaS(※2)/IaaS(※3)最大手として勢いがとどまるところを知らない、

クラウド界のジャイアン「AWS(Amazon Web Services)」について。

 

細かい機能説明や宣伝文句の無いWebサイトからはどことなく自信が伝わってくるし、

展示会のAmazon(AWS)ブースは常にお客が通路にまで満ちている。

ネット通販で知名度を得た企業名とポップでアメリカンな会社ロゴは、

他の多くのASP(※4)やSaaS(※5)に対し、ザク(※6)とは違うのだよ!

と言わんばかりである。

 

「AWS」はPaaS/IaaS合わせて何十種類と機能を持っているが、

核となるのは何と言っても「EC2」サービスである。

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なんとコーヒーを淹れる程度の短時間で、インターネット上に仮想サーバーを作成出来る。

しかも作成した仮想サーバーは、

コーヒーをカップに注いでいる間にインターネットに公開することが可能だ。

また、オンプレミスの既存サーバーをAWSに移して動かすことも出来る。

(やや時間がかかるため、ミルクと角砂糖が溶ける間に、とはいかないが)

 

さらに「VPC」サービスと連携させることで、企業LANの延長として利用出来る。

もちろん通信は インターネットVPN(※7)により暗号化され、

標準で持つ簡易 ファイアウオール(※8)により通信制御も容易に設定出来るため

セキュリティーも問題ない

 

ただし、現時点ではAWSには以下の弱点もあるため、理解して使いたい。

・クレジットカードでしか支払が出来ない

・日本語化されていない公開ドキュメントがまだまだ多い

・仮想サーバーのスペックによっては、ハードを購入するより高くつく場合がある

 

AWSは機能も充実しているが、

最大の強みは、「利用者が多いため、Webに口コミ技術情報が溢れている」点かと思う。

新しいもの、分からないものを使う時にはこれが何より重要である。

困ったらググれば仲間がいて、ヒントが見つかる。運が良ければ即効解決する。

 

ザクとは違うのだよ、ザクとは!

 

<用語説明>
※1 クラウド(クラウドコンピューティング)
インターネットを介して利用者がサービスを受ける形態の総称。

※2 PaaS(Platform as a Service)
インターネットを介して利用者がソフトウエアを稼働させるためのハードやOSの提供を受けるクラウドサービス。

※3 IaaS(Infrastructure as a Service)
インターネットを介して利用者がシステムを稼働させるためのネットワークや仮想サーバーの提供を受けるクラウドサービス。

※4 ASP(Application Service Provider)
インターネットを介して利用者がアプリケーションの提供を受けるクラウドサービス。

※5 SaaS(Software as a Service)
提供内容はASPと同様にインターネットを介したアプリケーションサービス。
ただしASPとは一般的に以下のような違いがあるとされる。
・仮想化技術により複数の環境が一つのハードで提供される(マルチテナント)
・アカウント数による従量課金
・セットアップ等の導入費用が不要で、利用開始にかかる期間も短い
・ユーザーによるカスタマイズ性の向上

※6 ザク
ガ○ダムシリーズで有名な量産型人型機動兵器。ロボットと言うとなぜか怒る人がいるので注意。

※7 インターネットVPN
インターネットに構築される仮想的なプライベートネットワーク(Virtual Private Network)。同じLAN内にいるかのように通信が可能となり、通信内容は暗号化によって秘匿される。

※8 ファイアウオール
対象のネットワークの安全維持を目的として、インターネットや特定のネットワーク間の通信を制御する機器およびその仕組み。

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