【お客様専用の“ひとつだけ”の計測機器を作る】
【前編】に引き続き、株式会社イー・アイ・ソル(以下EISOL)の営業部:平澤さん、伊永さんにお話をうかがいました。
●EISOLの「見える化」技術
「見える化」って何を見えるようにするのか、の例として一番わかりやすいのは、工事現場でパネルにいろいろ表示されているものだと思います。音の大きさとか、粉塵濃度とか。
それらは、もともと現場で測ってはいましたが、
・専用の機器でそれぞれ測るだけ、機器がいくつも必要、連携していない
・データを保存できない、その場で見るだけ、トレンド(一定期間の推移)までは見ていない
という問題がありました。
EISOLはNI社のデバイスをカスタマイズして、それらを1台で計測できる機器を開発しています。しかも、お客様(案件)ごとにカスタマイズした機器を作ることができます。
計測したデータはサーバーに格納し、スマホ・タブレット・PCなどのWebブラウザを使って、わかりやすくグラフ化したデータをブラウザで見られるWebアプリを作ることができます。あえてデバイス固有のアプリ(スマホアプリ等)にしないことで、デバイスを選ばないで使えます。
IOT※ の風潮にも対応しています。以前は「インターネットを経由して工事現場の様子を見よう」なんていう発想はありませんでした。しかし、EISOLが提供する「見える化」の技術を使うことで「現場に行かず事務所にいるまま」工事現場で計測した色々なデータを見ることができるようになりました。
※IOT(Internet of Things):コンピューター以外の”モノ”がインターネットを介して情報をやり取りする能力を備えていくということ。
●お客様のニーズに合わせて【0から作る】
業界固有の測定デバイスに限定されず、計測結果もPCやタブレットなどで見ることができる、となると、それまでバラバラに計測器単体でデータを見ていた方々でも、データを一元化して活用できるようになります。
EISOLは「どんな画面でデータを見たいか?」をお客様とじっくり話し合って「見える化」の画面を設計しています。これは、システム構築のノウハウがあるからできることです。
このような技術力・設計力が認められ、大規模システムの機能として利用されている例として、アズビル株式会社様向け「iPadを利用した消費電力監視HEMSシステム」があります。
アズビル株式会社の「きくばり」は、たった1台の空調システムで「冷房」「暖房」「換気」「空気清浄」「除湿」の 5つの機能をもつ「全館空調システム」です。測定したデ-タを消費電力量として「見える化」することができます。
「見える化」で今まで見えなかったものが見えるようになったことで、冷暖房調整、換気、空気清浄、除湿の対策が可能です。計測結果の表示画面はとても見やすい※ ため、アズビル株式会社では営業ツールとしても利用されているそうです。
※表示画面で使われているアプリケーションは、日本ナショナルインスツルメンツ株式会社が主催する、グラフィカルシステム開発コンテスト2012のシステムインテグレーション部門にて優秀賞を受賞しました。
このシステムでは、空気中の異物の粒子量も測っており、花粉症対策としても有効視されています。あらゆるものを「計測」できる技術を、今まで計測と縁がなかった分野にも活用して頂いて、安全で快適な生活の一翼を担う存在になりたいですね。