コロナ禍のなかで、今まで想像もしなかったようなさまざまな対応を余儀なくされたソルクシーズグループの企業に、あっという間だった1年について語っていただくインタビュー企画。
第2回は、株式会社インフィニットコンサルティング 執行役員・マネージメントコンサルタントの伊藤さんにお聞きしました。
「1月から2月にかけて、コロナウイルスの感染数が増えているというニュースを見て、何らかの影響があると確信しました。仕事がやりにくくなるだろうなと思いましたね」。
企業のIT関連の部署や情報システム部門に対して、設計から開発まで技術的なコンサルティングを行っているインフィニットコンサルティングとしては、顧客と対面で話せなくなるというだけで、大きな支障になると感じていたそうです。
「前期から始まった大型案件の継続があったので、売上や利益は伸びていたのですが、個々のコンサルタント案件において依頼される業務が減ってしまうのが厳しかったという印象です。
オンライン会議へのシフトやテレワーク化によって減った業務もあり、顧客ごとのコンサルティングの絶対量が目減りしていく時期がありました」
コロナ禍の急激な変化を厳しいと感じながらも、「今までのような案件獲得が難しいからこそ、工夫が必要」と考えていたという伊藤さん。
以前から営業強化に取り組んでおり、ソルクシーズグループ以外からの直接受注が増えていたこともあって、コロナ禍のなかでも可能な打ち手をイメージできていたそうです。
「企業の投資マインドが減衰している状況では、コスト削減や業務効率化といったニーズが拡大します。システムの見直しを検討し始めた会社から、いち早く相談してもらえるようになるために、自社の知名度やコンサルティングの内容の認知度を高める施策を推進しました」
自社サイトは、より必要な情報に辿り着きやすくするべく、リニューアルを実施。コンサルタントとコラボレーションを図り、人物とサービスの露出を高めました。
社員の田村昇平さんが執筆した「システム発注から導入までを成功させる90の鉄則」と題した書籍を活用してセミナーを実施し、見込み顧客の情報を蓄積するというアプローチも試み、確実に認知度が上がっているという手ごたえを得ています。
伊藤さん個人として、2020年の印象を語ってもらうと、「周囲とのコミュニケーションが薄れていっているように感じられた1年だった」という言葉が返ってきました。
世の中のオンライン化やリモートワークシフトが進んだとしても、対話によって生み出されるものがいかに大事かを意識しながら仕事をしたいとのこと。
「在宅勤務が選択的に可能になると、会社の横のつながりが希薄になるんじゃないかと懸念しています。組織としての統一感が欠けてしまうのではないか、と」。
今はよくても、少し先を見たときに…伊藤さんの目は、数年後の自分たちの姿を見据えているように感じられました。
「激動の2020年を振り返る」、次回はイー・アイ・ソルの平澤啓取締役社長に話を伺います。