2016年にITトレンドとして話題になり、急速に浸透したRPA。ソルクシーズが技術者養成と社内活用を本格的に始めたのは、2018年でした。
UiPath株式会社と「開発リソース・パートナー・プログラム」契約を締結したのをきっかけに、設計できる人材の育成に着手。当時から、技術者養成と社内導入に携わってきた吉田さんに、4年間の取り組みについて話を聞きました。
「私のミッションは、社内の業務効率化の推進と、作れる人を増やすことでした。2019年から始めた『UiPath』の社内研修は、全6回のプログラムで、想定以上の社員が参加してくれました。RPAを使える技術者になりたい人だけでなく、お客様に説明できるようにしておきたいというシステムエンジニアも多かったですね」
技術者育成と同時に、社内で自動化できる作業のピックアップもスタート。候補となる業務のフローを精査し、効果が高そうなものから実現に向けて動き出しました。
社内の初案件は、パートナー企業への書類送信。2020年からは、販売代理店となった「WinActor」も人材育成や社内活用の対象となりました。
「これまでに関わった社内の取り組みは、11件です。大半が『UiPath』で、システムの保守関連が多いですね。Excelのレポート作成や定期的なメール送信など。社員向けの学習システム『ソルクシーズアカデミー』関連の業務は、『WinActor』を活用しています」
当初は、「UiPath」がメインだった取り組みは、ライセンス販売を強化している「WinActor」にシフトしています。試行錯誤の時期が長かった営業も、マーケットが可視化できるようになり、売り方がわかってきたといいます。
「今年の春、事業部の営業とエンジニア向けに、あらためて『WinActor』の勉強会を実施しました。技術者の輩出や業務効率化もスピードを上げつつ、営業のサポートにも注力しています。
これまでは、お客様からいただいた相談に乗るケースが多かったのですが、今後は積極的に『WinActor』を売り込めるようにしたいですね。見積もりを取ったり、一緒にプログラムを考えたりして、営業のスピードを上げる協業を始めています」
わかりやすい実績を増やしたいという吉田さん。社内の業務効率化で築き上げたライブラリーを、お客様に対する提案に活かそうとしているそうです。
社内で得られた知見を営業が活用し、実績を積む中で人が育ち、お客様の導入事例を新たな社内業務自動化のヒントにする…そんなサイクルがまわれば、4年に渡って続けてきた取り組みの成果がさまざまな形で見えるようになってきます。
今後、強化したいことを聞くと、「もっと売れるようにしたい」「社内の事例を増やしたい」「人を育てたい。1週間は学べるような社内体制を作りたい」と、よくばりな答えが返ってきました。営業、コスト削減、人材育成…新たなトピックスがあれば、ぜひ話を聞かせてもらいましょう。