これまで「いまイルモ」の体験記 をご紹介してきたこの企画の最終回は、「開発側の担当者」と「体験した利用者」に対談をしていただきました。
以下、それぞれ「担当者」「利用者」と記載します。
‐まず、担当者の方にうかがいます。「体験記」を読まれてどうでしたか?
担当者:使う立場に立った記事になっていて、運用側とは違う視点で面白かったし、わかりやすいなと思いました。(電源を取るための)延長コードが必要 、って今まで意識していなかったので「実際、設置してみると我々が想定していない必要なものが出てくるものだな」と思いました。
利用者:電源の取り回しが一番面倒なところでした。同じようにそれを面倒と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
担当者:お年寄りの方だと、「電池の入れ替えは敷居が高い」とおっしゃるケースが多いので、できるだけメンテナンスフリーにするために、今はAC電源必須としています。
電池にすると電池切れになったときに、計測できない、つまり役に立たなくなってしまうので。
‐使い始めて困ったことはありましたか?
利用者:通信がひんぱんに切断される、というトラブルがありました。電波の強度のせいなのか、通信が切断されてしまい、状況を確認する画面に「認識できません」というメッセージが出ました。
そのトラブルを担当者に相談したところ、ちょうどシステム側で対応をしていたところで、対応後は動作が安定しました。
使い始めるにあたり、不安なことは別になかったですね。
‐使ってみて、一番よかったことは何ですか?
利用者:親の状況が常に見られることが一番よかったことです。親の行動は結構細かくわかります。4回目の記事 に書いたように、私の母は、行動パターンを知られるのがイヤというよりは“見守られている安心感”のほうを感じてくれたようです。
週1回ぐらい実家に電話しているのですが、導入後は「いまイルモ」をチェックしてから電話をかけています。「今は、居間にいるな」ということが分かれば、お風呂に入ってないな、と予想できるので電話がかけやすいです。
寝室に設置したセンサーの情報を見ると、就寝後は寝室から出ていないようなので「ぐっすり眠っているな」ということもわかります。
また「照度」センサーと「動作」センサーの関連から「電気を消してからどれぐらいで寝てるかな」ということもわかるんです。母の場合は、電気を消してから10分ぐらいで寝てるな、ということまでわかるので、「寝つきがいいんだな」とか(笑)。
そういういろいろなデータを簡単にみることができます。
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担当者:見守り画面は、マニュアルがなくても、IT機器に詳しくない方でも使いやすいように、と考えて設計しています。逆に設定画面は、見守り画面に比べて親切さの面で不十分だと感じているので、改善していきたいと思っています。
今回もメールの設定画面の件でご意見をいただきました。そういうフィードバックをいただければどんどん改良していけると思います。作る側の考えだけでなく、使って頂く側のご意見をもっときかないといけないな、と思っています。
お客様からの問い合わせで一番多いのは、センサーの設置場所についての確認ですね。親機と子機で搭載されているセンサーが違う ので、「この部屋にはどちらの機器を設置したらいいのか?」という問い合わせでした。
利用者:マニュアルには、取り付けについては書いていないんですよ。例えば、取り付け場所の高さとか。私は「目の高さぐらいでいいんですよ」とアドバイスを頂いたので、そうしました。
センサーの性能がとてもよいので、実際はどの高さでも大丈夫なようですが、目安として書いてあったほうが、ユーザーさんとしては安心かな、と思います。
担当者:さっそくご意見を頂いたので持ち帰ります。