「国連が採択したSDGsの17目標から課題設定し、IoTを用いたソリューションを企画せよ!」というお題にチャレンジする「IoTイノベーションチャレンジ2020」。
ソルクシーズからエントリーした2チームは、11月の決勝大会に出場できたのでしょうか?
前編では、「買い物がスムーズになる商品感知機能付きエコバックカバー」を起案した「SolBrains」チームのTさんと、「テレワークしている上司や同僚に話しかけやすくなる状況検知システム」に取り組んだ「KIYOMASA」チームのSさんに、それぞれの企画趣旨をインタビュー。
後編では、相談会と審査後の講評や参加して得られたことを語っていただきます。
エコバックに商品の値段を計算してくれるカバーをかぶせるという企画で臨んだ「SolBrains」が、最も難しいと感じたのは商品判別方法でした。
「バーコード、ICタグ、RSID、画像認識とさまざまなアイデアが出たのですが、判別の難易度やコストを考えると、どれもデメリットがあって…」(Tさん)。
審査員からアドバイスが受けられる相談会では、「いろいろな課題を同時に解決できる仕組み」と評価される一方で、「商品判別の仕組みを実現するハードルが高い」「ビジネスモデルを練ってほしい」といった指摘もあったそうです。
プロジェクトを通じて学んだのは、「世の中には、自分たちが知らないサービスがいっぱいある」「簡単に思いつくことは、誰かが既にやっている」ということでした。
「時間がないと焦りながら、時間があるからいいプランができるわけではないとも思っていました。必要なのは場数ですね。こういう機会を数多く経験すると、力がつくと思います」(Tさん)。
お客様からのオーダーに対応するのではなく、自発的にやりたいこと、やるべきことを考える経験をすることによって、視野が広がった実感があると語ってくれました。
「IoTの要素がもっとほしい、事業として成り立つかが課題といわれました。何がよくて何が悪いのかを自ら評価するのは難しいけれど、昨年よりステップアップできたと思います」。そう語るSさんの「KIYOMASA」チームも、ビジネスとして成立させるためのアイデアがほしいと言われました。
「SolBrains」も「KIYOMASA」も、決勝進出ならず。それでも、いい機会を得られたと思える90日間のチャレンジでした。
「この活動を通して社員に知って欲しいと思ったのは、どんな企画を出したかでもどんな評価を得られたかでもなく、なぜエントリーしたのか。
進化を続けるIT業界で、同じことを続けていては売上や利益が頭打ちになる可能性がある。SI以外の柱となるビジネスをどんどん立ち上げたい。社員が自ら企画を立ち上げ、新しいビジネスモデルが生まれるような会社にしたいんです」(Tさん)
「理想は、社員からのエントリーが多すぎて、遠慮してくれといわれること。日常的に、当たり前のように企画が出てくる会社になればいい。
そのためには、入賞できる企画をソルクシーズから出したい。グループ企業であるエクスモーションの連続入賞は素晴らしいけれど、ソルクシーズからも入賞チームが出ることによって、社員の関心が上がるのだと思ってます」(Sさん)
ソルクシーズでも、人材育成を目的としてハッカソン形式(hack+marathon=複数のメンバーで、一定期間集中して開発やサービス創出プロジェクトを進めるスタイル)で、社内イノベーションチャレンジをやろうとしているとのこと。
「学習によって成長する風土・カルチャーを社内に根付かせたい」「デジタルトランスフォーメーションを実現させたい」という思いを抱く2人のエンジニアは、来年も「IoTイノベーションチャレンジ」にトライすると決めています。