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Fleekdrive社のバリューを高めた管理部の女性2人のストーリー【前編】

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「管理部」という言葉を聞いたとき、みなさんはどんな組織を想像するでしょうか。事業やサービスに関するさまざまなデータを扱う部署、書類や備品のチェック・補充…いわゆる「裏方」「縁の下の力持ち」といったイメージを抱く人が多いのではないかと思われます。

今回紹介するのは、とあるIT企業に転職した管理部の女性2人が、会社のカルチャーを変革していった足跡です。Uさんが入社し、管理部に配属されたのは昨年の7月。3か月遅れで、Sさんが加わりました。

企業向けオンラインストレージ「Fleekdrive」、帳票の作成・管理を効率化する「Fleekform」、バックオフィスのDXを支援する「Fleeksorm」といった自社サービスを展開するFleekdrive社は、クラウドサービスを開発・運用する技術者が集まった会社です。それぞれの担当領域が明確に決まっており、管理部の仕事は、関係者とコミュニケーションを取りながら進めていきます。

コロナ禍をきっかけに、フルリモートを導入。出社するかどうかは、個人の裁量で決められます。そんな話を聞くと、「働きやすそう」「自分の担当業務に集中できる」と、ポジティブに捉えるエンジニアが多いでしょう。2人の子どもがいるUさんも、育児と仕事を両立できると前向きに考えて入社を決意したのですが、同時に「組織としてはどうなのか」という疑問もあったそうです。

前職もIT業界の管理部門だったのですが、全員出社で社員の交流が盛んな会社だったんです。みんなで集まってスポーツしたり、対面の会議が盛り上がったりすることのよさを感じていたので、フルリモートで人のつながりを作っていくにはどうすればいいのだろうと考えていました

社員が40名に満たないFleekdriveは、管理部の担当領域が幅広く、総務・人事・労務などをすべてカバーしています。現場のエンジニアへの確認が必要な仕事が多く、コミュニケーションが重要な部署でもあります。「入社前からの知り合いもいて、なじみやすかった」というUさんは、ビデオチャットツールを駆使して質問や確認をする日々に、徐々に慣れていきました。

後から入社したSさんも子育てが忙しく、出社率が少ない会社という理由でFleekdriveに興味を持ったそうです。面接で「働いているママさんはいるんですか」と聞くと、「私です」と答えたのがUさんだったとのこと。「この人とは対面のような感覚で話せるので、ひとりぼっちと思わずに働けそう」と思ったのが、入社の決め手のひとつでした。

実はそのとき、Uさんのなかにはすでに「この会社を変えていきたい」という思いがありました。「前職は大阪支社だけで500人ぐらいいて、何もかも決まっているレールの上を走っていく感覚でした。それに対してFleekdriveは自由度が高く、変化を受け入れてくれる風土があります」。採用や組織の活性化など、改善できることが多いと考えていたUさんが部長に相談すると、もうひとり採用して管理部を強化したほうがいいという話になりました。

そこに現れたのがSさんでした。「ゼロから一緒に作っていきましょう」というUさんの言葉を聞いて、以前働いていた会社で経験した新規事業の立ち上げの記憶が蘇ってきたそうです。「整備しなければならないことがたくさんある」といわれたとき、「自分の手で作り上げる感覚をまた味わえる」と思い、新たな環境に対する不安はなくなったといいます。

2人で連携して組織を改善していく体制になり、Sさんがひととおり仕事を覚えた頃、年末の納会が視界に入ってきました。今までどうしていたのか聞いてみると、「近所のコンビニやスーパーで、酒とおつまみを買ってきて打ち上げするだけだよ」という答えが返ってきました。「ちゃんとした納会をやりたい」。UさんとSさんのスイッチが入りました。

1年の締めくくりなので、しっかり納めたいという気持ちと、普段話す機会がない社員同士の交流を図りたいという思いがありました。おいしいお料理とか、ゲームとかを用意して、みんなの記憶に残る場を作ろうと思ったんです。いちばん難しかったのは、東京で出社するメンバーと、大阪のオフィスと、在宅で参加する人たちがいたことですね」(Sさん)

こういうパーティーでありがちなのは、在宅の人が置いてきぼりになることです。お互いの顔が見える現場だけで勝手に盛り上がって、オンラインのメンバーが傍観者になるのは避けたくて、みんなが参加してみんなで楽しかったといえるようにしたかったんです」(Uさん)

大阪と東京に会場全体が見渡せるカメラを設置し、在宅の社員にも雰囲気が伝わるようにしました。グループ対抗のゲームを企画したのはSさん。グループカラーを決めて、画面越しにもどのチームが何をやっているのかわかるようにしつつ、みんなで相談しながらクリアしていくゲームにすることで、交流を促進しました。

以前から、組織のコミュニケーションは課題と考えていました。営業と開発の機能がしっかり分かれていて、それぞれが自分の役割に集中できるのはFleekdriveのいいところです。でもそれは、ときどき弊害になっていました。隣の人に聞けばすぐわかるのに、時間をかけて調べている人がいるなど、効率が悪いと感じることもあったんです」(Uさん)

社内の情報共有を活発にする第一歩として、相互理解を深めるために企画した新しい納会は好評でした。

自分たちも楽しもうと思っていたのですが、機材とかパワーポイントとか進行とか、やることが多すぎて当日はとにかく必死でした。でも終わった後にアンケートを取ってみたら、想像以上によかったという声が多くて、うれしかったです」(Sさん)

自分たちの取り組みは社員全員のためなので、必ずアンケートを実施するというUさん。2人で最初に考えた大きなイベントをやり遂げたこと、社員の評価が高かったことは、その後の改善を進めていく力になったと振り返っています。

納会は2023年のゴールであるとともに、改善のプロジェクトのスタートでもありました。【後編】では、2024年から始めた斬新な取り組みをレポートします。

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