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ITエンジニアのお仕事&キャリア

令和の「年収1000万円のシステムエンジニア」は ナニができる?どうすればなれる?

ITエンジニアのお仕事&キャリア

他業界と比べると、年収が高いといわれるシステムエンジニア。「いずれは1000万円の大台をめざしたい」という野望を抱えている人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、厚生労働省の2022年の調査によると、システムエンジニアの平均年収は約660万円(※1)。転職サイトに登録する30代のエンジニアを対象にした調査でも、年収1000万円以上は全体の2%未満という結果があり、大台に乗せるのはかなり大変そうです。
※1:「令和4年賃金構造基本統計調査」システムコンサルタント・設計者(企業規模計(10人以上)
算出方法:「きまって支給する現金給与額×12ヵ月」+「年間賞与その他特別給与額」

一方で、実際に年収が1000万円を超えているシステムエンジニアがいるのも事実です。市場価値が高いエンジニアになるためには、どんな要素が必要なのでしょうか。

ポイントは「給与水準の高い職種」に就くことと、「先端ITの技術力」を高めることの2つです。

給与水準の高い職種としては、たとえば「ITコンサルタント」「PM(プロジェクトマネージャー)」が挙げられます。

少し古いデータになりますが、経済産業省の2017年の調査(※2)によると、IT人材の職種別の年収平均はITコンサルタントが最高水準の「928.5万円」。ついでプロジェクトマネージャーの「891.5万円」となっており、3位の高度SE・ITエンジニアとは100万円以上の差がついていました。
※2:「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」

ITコンサルタントはIT関連の総合的な知識・技術を駆使して、クライアントの経営課題や業務上の問題を解決する仕事。プロジェクトマネージャーはプロジェクトの責任者として、クライアントからのヒアリングや計画立案・チームビルディング・進捗管理・予算管理などを担うポジションです。

この2つの職種には、上流工程とマネジメントの経験・スキルが求められるという共通点があります。

その中で必要となるのが、クライアントが抱える課題を正確に把握・分析して適切な解決策を計画・実行したり、状況に応じて柔軟に軌道修正したりする「課題解決力」です。課題解決力を磨くには、エンジニアとして日々の業務をこなしながら、クライアントのニーズやビジネス、プロジェクトの全体像を常に意識し、状況に応じて的確な判断を積み重ねていく必要があります。

状況をふまえた最適な判断ができるようになるためには、論理的思考力・分析力に加え、プログラミング・システム設計・開発ツール・サーバ・インフラ・データベース・クラウドといった幅広い領域の知識も欠かせません。

ヒューマンスキルやマネジメント力も重要な資質です。上流工程の業務では社内のメンバーだけでなく、クライアントやパートナーなど幅広い立場の人との円滑な関係構築が不可欠です。

クライアントとのやり取りでは、専門用語を避けてわかりやすい言葉で説明する力や、提案力・プレゼン力も求められるでしょう。チームをまとめてプロジェクトを推進していくうえでは、リーダーシップやチーム全体の進捗・課題を把握する広い視野も必要になります。

これらの適性を培って上流工程・マネジメントにおける実績を重ねることが、ITコンサルタント・PMをめざすキャリアパスです。

一方、現場にこだわるなら、「先端ITの技術力」を身につけることで、年収1000万円が見えてきます。近年、ニーズが高まっている技術として、データサイエンス、AI・人工知能、IoT、X-Tech、AR/VR、ブロックチェーンなどが挙げられます。

昨今はDXニーズが高まったことで、先端ITに精通したスペシャリストの市場価値が上昇しています。

2021年に経済産業省が発表した「我が国におけるIT人材の動向」によると、先端ITに従事しているエンジニアの年収区分ごとの人口は「1,000〜1,500万円」が最多。その比率は先端IT従事者全体の15.2%を占めており、非従事エンジニアの約2倍です。

そのため、IT上級職に求められる幅広い知識・スキルを身につけながら、専門性の高い先端IT技術を極めることが、年収アップの王道ルートといえるでしょう。

大切なのは、現状に満足することなく最新情報にアンテナを張り、実務レベルで技術をアップデートしていく向上心です。実際に、先端IT従事者を非従事者と比べると、自主的な勉強・スキルアップに約3倍の時間と費用をかけているという調査もあります。

「向上心が一番大事」というと、ありきたりな結論に感じられますが、努力が結果に直結するという点では誰にでもチャンスが与えられるフェアな業界といえるかもしれません。

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