DXで日本のビジネスをサポート|ソルクシーズ公認ブログ

ITトレンドレポート

ソルクシーズの部長が語る「AI投資をやってみて思ったこと」【前編】

ITトレンドレポート

金融業界のシステム開発やDX推進を手がけているので、証券会社をはじめとする新たなサービスについては最新の情報を押さえています。なかでもAI投資に関しては、いくつかの会社のサービスをユーザーとして使ってみたこともあります

そう語るのは、ソルクシーズの証券FinTechビジネス部の山口部長。最先端のシステムやUIについて理解を深めたいという気持ちと、AIによって投資の成果は変わるのかという興味で、数社のサービスを利用してみたそうです。

現在、主流となっているサービスはロボアドバイザー。情報収集や投資判断にAIを活用し、資産を運用していくものです。AIのアドバイスを受けて自分で運用していくサービスと、買い付けまですべてまかせる一任型のサービスがあり、「日本株特化」「分散投資」「手数料が成果連動」など、さまざまな特徴があります。

AI投資は、基本的に長期投資です。全体の状況や個々の銘柄の推移などをAIに学習させ、リスクを回避しながら運用するので、短期的な売買を繰り返す投資には向かないんですね。試してみた期間が短く、掛け金が少なかったために結果が出なかった経験もあります

最も成果が出たのは、ロボアドバイザーが市場分析や景気の判断を行い、投資の配分を自動で調整してくれるサービスだったとのこと。サービスによって、リバランス(分散投資において、資産や証券の再配分をすること)のスパンが異なり、毎月調整するもの、半年単位で見直すものなどルールはさまざまです。

1ヵ月単位でリバランスを行うサービスは、成果は出たものの手数料が高かったんです。そこで、AIの考え方を持ち込んで手動で運用したらどうなるのかという実験をしてみました。結論は、AIにはスピードで勝てません。手間もかかるので、作業料込みと考えれば納得ですね

ロボアドバイザーのみで運用しよう、という方限定のオプション※ですが、NISAに対応しているかどうかも、サービスを選ぶポイントのひとつになるそうです。株式や投資信託で得た利益には、通常20%の税金がかかりますが、NISA口座を開いて、毎年一定の範囲内で購入した金融商品は配当が非課税になります。

※NISAを利用した非課税特典はロボアドバイザー以外(従来の証券口座での運用)でも適用されますが、NISAは一つの金融機関でしか利用できない、かつ、金融機関の変更は年に一回しかできないという縛りがあるので、複数の証券口座を持ちたい方は、注意が必要です。

アドバイザー型と投資一任型といったサービスタイプと、国内株・外国株・投資信託などの投資対象、サービスの特徴とかかるコストなどをトータルで比較し、納得できるものを選ぶのが、AI投資を始めるうえでの最初のステップとなるようです。

「実際にやってみて、使い勝手がよかったのはどんなサービスですか?」と聞くと、投資に何を求めるかで変わってくるという答えが返ってきました。【後編】では、体験者ならではのAI投資関連サービスの評価を深掘りしていきます。ぜひ、続けてご一読ください。

タイトルとURLをコピーしました