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ITトレンドレポート

LCP・FID・CLS…Googleが推進する「コアウェブバイタル」とは?

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「コアウェブバイタル」は、ユーザーエクスペリエンス(UX)を高めるためにGoogleが推進する指標で、Webページの検索順位にも関係する重要な概念です。

そもそも「バイタル」とは「重要なもの」「本質的なもの」を意味する英語。Googleはこれまでにも、ユーザー体験を高めるために、重要な品質シグナルの総合ガイド情報をWebバイタルとして提供してきました。

このさまざまなシグナルの中でも、Googleがとくに重要なものとして設定しているのがコアウェブバイタルです。現在は発信元のGoogleだけでなく、ツールを提供しているWebサービスやベンダーも採用しており、SEOやUXの評価におけるスタンダードな基準になりつつあります。

今や、「コアウェブバイタルを制する者はWebを制する」といっても、過言ではないでしょう。

コアウェブバイタルには「LCP」「FID」「CLS」と呼ばれる3つの指標があります。

LCP(Largest Contentful Paint)はページの読み込み時間を示す指標です。画像・動画の初期画面・背景画像・テキストといったブラウザ内のメインコンテンツが表示されるまでの時間を表しており、2.5Secよりも値が小さいとUXが高いとみなされます。

FID(First Input Delay)が測るのはサイトのインタラクティブ性。ユーザーがページ内で行ったクリック、タップ、テキスト入力などのアクションに対して、サイト側が反応するまでの時間です。100ms以下であれば、インタラクティブ性が高いサイトといえるでしょう。

最後のCLS(Cumulative Layout Shift)は、視覚的な安定性についての指標。画像・広告の表示遅れにより本文・リンクの位置が変わってしまうといった、ユーザーの意図と実際のレイアウトのずれが独自のスコアで表されます。UXが高いとみなされるサイトのスコアは0.1以下です。

Googleは、2021年6月からコアウェブバイタルをWebページのランキング決定要因として、検索アルゴリズムに導入しました。

ランキング決定要因とは、検索を行ったユーザーに対して、よりよいページを上位表示するための指標です。コアウェブバイタルのほかにも、HTTPS対応、モバイルフレンドリー、セーフブラウジング、インタースティシャルといった指標が存在します。

より多くのアクセスを集めるためには、これらのランキング要因をふまえたWebページの設計が重要です。

ただし、Googleの検索アルゴリズムで最も重視されるのは、あくまでもコンテンツの質です。たとえUXが低くても、コンテンツの内容が優れており、HTMLマークアップなどの基本的な内部施策が行われていれば、上位表示される可能性が高まります。

そのためコアウェブバイタルは、質の高いコンテンツの検索順位をさらに引き上げるための要素として捉えればよいでしょう。

となると、「コアウェブバイタルを制する者はWebを制する」は、半分だけ正解といったところでしょうか。押さえておくべきは、検索エンジン対策(SEO)を強化していくうえでは、コンテンツの質を確保した上でコアウェブバイタルも意識しなければならないということです。

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