ソルクシーズの「オフィス移転プロジェクト」に加わった唯一の女性メンバー、Sさんのさまざまな工夫が活かされ、フリーアドレスを導入した新しいオフィスが無事に立ち上がりました。
「多くの社員が快適に働ける場」は実現したのでしょうか。移転後、最初に大変だったことは、ゴミの分別の徹底でした。
「システムエンジニアの仕事と一緒で、システムのカットオーバーがゴールではなく、その後の運用が重要です。新しいオフィスのゴミの分別ルールが複雑で、忙しい社員に完璧に覚えてほしいとはいえませんでした。自宅がある地域とルールが違う社員もいますしね。
最初の1週間は、自動販売機やゴミ袋などが置かれているリフレッシュスペースに常駐状態で、私の仕事は清掃だったかな、、、?と思いました(笑)。
従来のオフィスには共用のポットがあり、当番制で洗っていたのですが、フリーアドレスで部署ごとに担当を置くのが難しかったため、新オフィスではウォーターサーバーを導入しました。これも受け皿近くに水はねするので、1日の終わりに拭いて帰っていました」
とみんなが使うリフレッシュスペースについては話が尽きることがないSさん。運用は最初が肝心です。
「ルールを守ろうと号令をかけるだけでなく、実践する人間が必要だと思ったんです。誰かが徹底することでみんなも動くようになり、それが習慣になるのではないかと考えました」。
ゴミを捨てるたびに「何はどの袋へ」と指導する社員がいることで、2週めからはルールが守られるようになり、ウォーターサーバーの拭き掃除も気づいた社員が率先してやるように。
「モノがなければ、デスクが汚れたら拭いて帰るのが当たり前になるんですね。朝一番に来たとき、机がきれいで何も置かれていないのはフリーアドレスの醍醐味。解放感があります」。今では、Sさんが手出しや口出しをしなくても、オフィスのルールは自然に守られているそうです。
関係者に対するヒアリング・意見集約。現状の調査。課題の洗い出し。他社事例の研究。議論のテーマの整理。具体的なプラン。
「プロジェクトを成功させるために、何が大事なのかをあらためて学びました。明確なコンセプトとネーミングの力、意見をいうだけでなく行動すること、リーダーシップを発揮して徹底させる存在が大事だということも実感しました」。
私はきれい好きでも潔癖症でもないと笑うSさん。「自分が働きたいオフィスにならないのはイヤ」と無理やり押しかけたプロジェクトでしたが、実際に進めていくうちに、「大事にしていたのは、みんなが気持ちよく働けるというシンプルなことだった」と気づいたそうです。
ソルクシーズの新オフィスは、今でも毎日、デスクの上に何も置かれていない朝を迎えています。