ソルクシーズの社内報にある「社長・役員からの一言」には、さまざまな題材のメッセージが載っています。コロナ禍では、世の中の変化に関する話題や、テレワーク導入による働き方の変化について触れる言葉が増えていました。
コロナ禍が落ち着いてからは、新たなアクションやチャレンジを促すメッセージが目立つようになっていました。2022年は「リスキリング」が話題になった年です。ソルクシーズも、テレワークしながら自学自習できる環境づくりを推進し、学習プログラムの活用を促進しています。
「最近は『リスキル』という言葉がよく聞かれます。新しい技術や知識を習得し直すという意味で使われています。当社としても社員のみなさんに、新しい技術や知識を習得していただくために、『SOLXYZ Academy』と『Schoo』を提供しています。この2つのサイトは無料で利用できるので、学びの機会として有効に活用してください」
この頃は、DXニーズの高まりを受けてクレジット系の案件が増えるとともに、「いまイルモ」「Fleekdrive」「Fleekform」「EurekaBox」などクラウドベースのサブスク型サービスが利用者を伸ばしていました。サービスのニーズの変化を受け、役員や事業部長の視点も、新たな価値の創造に向けられています。
「1989年に公開された『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のPART2は、1985年から30年後2015年にタイムトラベルするという設定になっています。当時描かれていた2015年の世界は、どのくらい実現されているのでしょうか。顔認証・指紋認証、テレビ会議、音声による機器操作、家事ロボットやペット。1989年に制作された映画の中で、今になって実在しているものが描かれていたのを見ると、何だかすごいと思いませんか?
では、30年後の2050年代はどんな未来になっているのか? みなさん、考えたことはありますか?ソルクシーズグループは、30年後どうなっているのでしょうか? 社員数が増え、売上も大幅に増大して全国主要都市に支社が設立され、グループ会社もさらに増えている…かもしれません」
新たなサービスの立ち上げや、利用者を増やす施策が推進される一方で、社員の能力を活かす組織づくりや働きやすい環境の構築についても語られるようになっています。
「これまで人材への投資は、どちらかといえばコストとして着目することが多かったのですが、今や人材は、企業の生み出す価値の起点、企業価値向上の原動力であり、資本と捉えられるようになっています。上場企業として、中長期的な企業価値の向上をいかに達成していくかという観点から、経営戦略のひとつとしての人材戦略を策定・実行していくことが求められるようになりました」
「会社と社員の理想的な関係とは、会社が社員に対して『安心』『やりがい』を与える一方で、社員は、やる気を高め、新しい知識やスキルを進んで獲得し、生産性を高めて活躍するという相互作用の関係ではないでしょうか。『安心』『やりがい』について社員代表会※とともに考えていくことは、非常に重要と思っています」
※「社員代表会」:現在社内報を発信している組織。「社員代表会」の役割についてはこちらの記事参照
コロナ禍が収束した2023年には、「タレントマネジメントシステムの導入」「ペーパーレス化の推進」の案内があったり、「福利厚生制度の利用促進」がなされたりするなど、働きやすい環境づくりや価値創造に関する取り組みに関する話はより具体的になっていきます。
ソルクシーズグループの事業・サービスに関連する新たな技術やトレンドについても、さまざまな視点から語られていました。「ChatGPTの可能性と課題」「サブスクリプションビジネスの構造と経営的な観点」「AI投資・ロボアドバイザリーのメリット・デメリット」「新NISAとiDeCoの現状」。社内報は、業界の動向や他社の施策について、役員や部長がどんな観点で捉えているのかがうかがえる貴重な機会でもあります。
2024年からは、「インバウンドの増加」「お客様のゴルフコンペ」「職場外交流のすすめ」などテーマが多様になり、そのほとんどがポジティブな話です。ソルクシーズグループの実直かつ前向きな雰囲気は、こういった一つひとつのメッセージの積み上げによって醸成されているのかもしれません。
最後に「イイ話」を2つ紹介します。ひとつは、入社して間もない新入社員に贈る言葉。「変化を怖れたり、不安になってしまったりするのは当然のこと」「仲間とともに、いろいろなことにチャレンジしていこう」というメッセージです。
「2024年度入社のみなさんは、新しい配属先で新しい生活を始めていることでしょう。変化が多く、期待と不安が入り混じった日々をお過ごしかと思いますが、それはみなさんに限ったことではありません。人はなぜ、変化というものに不安を覚えるのでしょうか?人間の脳は学んだ事がある=既知の情報を好み、知らない事は嫌う=怖いと思うようにできているのだそうです。
自分自身の経験や知識を増やせば、不安を感じることはないのかというと、世の中が変われば相対的に自分の経験や知識が不足しているように感じられ、やはり不安になってしまいます。ならば、自分にとっては新しいことでも、世の中ではスタンダードとなるであろうことに対しては、不安を感じながらも挑んでいく必要があるのでしょう。
幸いなことにわれわれは会社員です。仲間がいます。日々、進歩して行くIT業界は、常に変化を求められる大変な業界でもありますが、ひとりでは不安なことでも周りのメンバーに協力を仰ぎ、その過程で自らを成長させることができます。『未知との遭遇』という映画のキャッチコピーは『We are not alone』です」
もうひとつは、「永遠のオタマジャクシ」。誰かに話したくなる衝撃の事実です。前半のエピソードに気を取られ、重要な後半が頭に入ってこない可能性があるので、ひととおり読んだら深呼吸して、もう一度目を通してみてください。
「昨年、小学生の娘が学校でオタマジャクシをいただいてきました。当然、カエルになるものだと思って育てていたのですが、夏が終わって9月になっても一向に変化がありません。おかしいと思い、調べてみると、どうやらオタマジャクシは自然にカエルになるものではなく、カエルになる必要がなくてオタマジャクシのまま育ってしまうケースもあるようです(※病気やケガ、環境、遺伝子などさまざまな理由があるそうです)。
これって実は、われわれにも同じことがいえてしまうのです。会社は永遠に存在するものではなく、自分たちで維持させないと存続できないのですが、自分たちの手で強くすることもできます。そのためには、われわれ一人ひとりの成長が必要不可欠です。日々の生活の中で、見る角度や考え方を少し変えてみたり、普段なかなか会えない旧友や知人と話してみたりするだけでも、新たな発見があるかもしれません」
以上、社内報チラ見せでした。ソルクシーズは、こんな会社です。