システムエンジニアとして、どんなキャリアを描くのか。30代までは技術・ノウハウを積み上げて勝負してきたソルクシーズ社員2人が語り合う「システムエンジニアの本音トーク」、後編は「40歳を過ぎてからの歩き方」です(前編はこちら)。
技術者として成長が止まってしまった自分に気づいたYさんと、コンサルタントとして全力で走り続けることに限界を感じたZさんに共通しているのは、「できないことはできないと認めること」「周囲からの評価を気にしないこと」「外に対する発信や交流に活路を見出すこと」でした。
「評価をまったく気にしないというと嘘になるのですが、ときどき自分にそう言い聞かせて、無理しないようにしています。
仕事をしているなかで、“それはできません”というのは勇気がいりますが、“こういうことはやってきたけどそれはやったことがない”と経験を率直に伝えることはできますよね。そのうえでやってほしいとまかせられるなら、自分ができることをまっすぐ返せばいいと思ったんです」(技術追求派:Yさん)
「他の人がやったほうがいいと思ったら、素直に認めて協業すればいい。40代になったら、若い頃のようにやる気やがんばりで評価してもらえるほど体力もないですし(笑)。自分ができること、役立てることに特化して、楽しいと思えないことには必要以上に注力しないと決めています」(路線変更派:Zさん)
自らの経験とスキルを棚卸しした技術追求派のYさんは、あらためてシステムエンジニアとしての技術を価値にしていこうと思い定め、新しい知識や技術を取り入れないと世界が広がらないと勉強を再開。
ブログを立ち上げて研究成果を発信し始めると、今までになかった外部とのリレーションができたことが新しい取り組みにつながりました。
一方、ソルクシーズの取り組みを外に伝える仕事を始めた路線変更派のZさんは、自分自身と居場所を客観的に見ることができるようになり、「妥当な評価と気にしなくてもいいことを区別している」そうです。
「この歳(40代)から何か新しいことを始めて結果を出そうとすると、あと1回か2回しかチャンスはないですよね。今までみたいに、あれこれ気にしている場合ではないかな、と。
このままやっていても大した成果が出ないということを自分で確認したら、意図的に次を創らないといけない。2018年は、自分にとってそういう年だと思っています」(技術追求派:Yさん)
「新しいことを始めるなら本当にやりたいと思えること。そうじゃなければ、今までやってきたことのなかに価値が存在しているのだと思います。
40代からのキャリアは、他者の評価を受け入れるのではなく、フラットに自己評価したうえでできることを絞り込むことが大事なんじゃないかなと感じています」(路線変更派:Zさん)
30代で迷い、40代になってSelf-reconstruction(自己再構築)を果たした2人の顔は晴れやかでした。