システムエンジニアに向いているのは、どんな人?今回は、新卒や第二新卒でシステムエンジニアをめざそうと考えている人、異業種からの転職を考えている人に、システムエンジニア(SE)の適性について紹介します。
よくありがちな誤解は、「理系じゃないとSEになれない」「黙々と作業できる人向きの仕事」など、研究者気質や職人肌の人ほど向いているというお話です。
最初に挙げたいSEに求められる適性は、「コミュニケーション能力が高いこと」。
システム開発は、発注元の企業、プロジェクトマネージャーやリーダー、プロジェクトのメンバー、パートナー企業など、多くの人と連携しながら進めていく仕事。とりわけ重要なのは、開発をオーダーしていただいた企業のニーズを把握することです。
顧客のサービスや業務内容を理解し、より使いやすいシステムを構築していくためにはヒアリングは不可欠。難易度の高いオーダーに対しても、求められていることの優先順位を整理しながら適切なプランを設計し、納得いただかなければなりません。
コミュニケーションに加えて求められるのは「ロジカルシンキング」です。
パソコン、インターネット、プログラミングに関する知識は、業務の経験を積みながら習得できますが、物事を整理して論理的に考え、答えを導き出して説明するというプロセスは、一朝一夕に身につくものではありません。
大学でシステムやプログラミングについて学んできた理系学生は、高い位置からスタートできるのは確かですが、ニーズや課題を解決する方法を的確に導き出せる力があれば、文系出身者でもSEとして活躍できるのです。
また、前述したように多くの人間が絡む仕事だけに、顧客志向やチームプレー志向の高さも重要です。それぞれの役割と業務範囲を明確にして、関係するメンバーがやりやすいように仕事を進められなければ、プロジェクトはスムーズに動きません。
チームプレーをしていくうえで大事なのは、スケジュール管理と「報・連・相(ホウレンソウ=報告・連絡・相談の略称)」。期日までに自分の担当業務をしっかり終えることと、トラブルがあったり遅延が発生しそうなときに、いち早く責任者や共同作業者などに伝えられる人が信頼されるのです。与えられたことを、ただ黙々とこなすだけではSEは務まりません。
最後にもうひとつだけ、SEに必須の要素を紹介しましょう。
「学習意欲が高い人」。
システムやプログラムの世界は、新しい技術や考え方が次々にリリースされるのが特徴です。最先端技術関連のニュースをチェックし、必要な技術やツールを自分のものにできなければ、技術力のない古いSEと評価され、顧客に信頼されなくなります。
さあ、あなたは、システムエンジニアに向いているでしょうか。適性があるか不安だけどどうしてもやりたいという人は、その熱意があれば求められるスキルやマインドを手に入れられるはずです。
IT業界は、常に優秀なシステムエンジニアを求めています。ぜひ、チャレンジしてみてください。