【情シス野郎 チラシの裏】は、「情報処理安全確保支援士」資格を持つ情シス担当が、仕事や自らの体験を通して得た知識や技術を、技術面に詳しくない人でも読みやすいよう「チラシの裏」に書くかのごとく書き散らす!というシリーズです。
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暑い。
ここ数年だろうか。とにかく暑い。夏が暑い。
季節を問わず白球を追いかけていた少年時代も、毎日のように長い長い上り坂をママチャリで駆け上がっていた学生時代も、こんなうだる暑さだった記憶がない。
気象庁が公開している平均気温データでは、1990年前後(歳バレ注意)の7月の平均気温は27~30℃である。なお2023年以降は3年連続で33℃台と、3℃以上も上がっている。

そういえば昭和少年の小学生当時、教室に暖房(ヒーター)はあっても冷房は設置されていなかった。
文科省が公開している小中学校の普通教室の冷房設置率は1998年で3.7%。その後2010年頃から大きく設置率が上がりはじめ、2024年には99.1%まで上がっている。
さすがにこの暑さは熱中症など大きな事故に繋がるということだろう。
スポーツの世界では、先日プロ野球の二軍戦が、雨でも台風でもなく暑さで中止された。
また昨年は今やメジャーリーグで投げている我らが山奥球団のエースが、本拠地ベルーナドームのマウンドで熱中症を発症し、試合前半で緊急降板する事態が発生している。
通称サウナドームとファンから自虐込みで呼ばれているベルーナドームは、元々は西武球場という屋外球場だった。
1998年から99年にかけて後から屋根を乗せたために完全な空調設備を入れることが難しく、夏場は湿気と熱気が籠ってしまう。外気が35℃だとすれば観客席は応援の熱気込みで40℃をはるかに超えるほど暑く(熱く)感じる。
そのサウナドームでこのたび熱中症対策システム「NETSZERO」というシステムの実証実験が開始されると報道された。
熱ゼロ?マジか?呼吸困難なあの熱気をシステムでなんとかできるか?と調べてみたところ、温度を下げるシステムではなく、暑さ指数(WBGT)※ をIoT機器でリアルタイム測定し、測定結果をクラウドに溜め、PCやスマホで確認できるシステムとのことだ。

(※暑さ指数:WBGTとは、熱中症を防ぐために使われる数値のことで、気温、湿度、日差し(輻射熱)、風の4つの要素を組み合わせて決まる)
暑さ対策で球団が色々やっているため早とちりしてしまったが、要するに熱中症対策のための情報収集が目的なのだろう。
湿度が高いと発汗による体温調節が難しくなり、熱中症になりやすくなってしまう。
WBGTをデータとして蓄積することで、これまで球団が暑さ対策として設置した特大扇風機やミスト装置の効果測定だけでなく、新たな設備投資に向けたエビデンスを収集する。
球団としては、ますます温暖化が進む中で選手や観客を熱中症という健康被害から守る本格的な第一歩目というところだろう。
「NETSZERO」は既に複数の自治体や学校に導入されているようだが、時を同じくして2024年4月より熱中症特別警戒アラートという運用が始まっている。
危険な暑さが予想される日の前日夜または当日朝に、WBGTが35以上であれば特別警戒アラート、33以上で警戒アラートが発表され、自治体のWebサイトやメール配信の他、テレビやネットの天気予報で確認できる。
まさに国と民間が一体となって温暖化による熱中症対策を進めている状況の中、夏の高校野球全国大会、いわゆる甲子園も地方予選も含めて7イニング制が検討されている。
個人的には2イニング減ったところで・・・という気がしなくもないが、9イニング制というベースボールの根本的なルールを変えかねない暑さということになる。

昭和少年の夏風景には、風鈴の音と甲子園のTV実況を聞きながらスイカをかじる様子が浮かぶ。
しかし令和の今は、暑くて窓を開けられないので風鈴は鳴らず、テレビを付ける習慣は失われ、スイカは収穫量が減り続けている。
令和少年が大人になった時に浮かべる少年時代の夏風景はどんなものだろうか。
と憂う気持ちはあるが、毎日飽きもせずに児童館で朝から晩まで友達と遊んでいる息子を見ると、結局思い出は時代や環境に順応して勝手に作るものであり、余計なお世話なのだろうと思わされる。
今日もまた暑い。


