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ITトレンドレポート

海外の動向は?レベル4はいつ実現?ニッポンの「自動運転」の最新事情

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2025年現在、アメリカや中国の都市部では自動運転タクシー(ロボタクシー)の商用利用が拡大中です。日本国内でも自動運転の試験が重ねられるなど、目覚ましい進歩を遂げている自動運転車ですが、国内の現状はどうなっているのでしょうか。今回は、自動運転に関する最新事情をレポートします。

日本を含め多くの国では、米自動車技術会(SAE)の定義に則って運転操作の自動化をレベル分けしています。レベル4(高度運転自動化)になるとテイクオーバーリクエストを行うことがなくなり、特定の条件下では最初から最後まで自動運転システムで走行します。多くの人が「自動運転」といわれて思い描くのは、レベル4でしょう。
テイクオーバーリクエスト:システムが安全に運転を続けられなくなったと判断した際に、ドライバー(運転者)に運転の交代(手動運転への移行)を求める警告や要求)

アメリカではGoogleが公道での自動運転実験に成功した後、自動運転開発部門を分社化し、Waymoとして2018年からロボタクシーの商用運行をスタート。レベル4の運用実績を重ね、既にドライバーレスで走行中です。

中国では政府の強力な後押しもあり、Baiduをはじめとした自動車メーカーが北京、武漢など複数の大都市で完全無人ロボタクシーサービスを展開しています。規制や法整備も進んでいるため、世界有数の自動運転推進国のひとつとなっています。

一方、日本国内では現在レベル4の実証実験が各地で進んでいる状況です。日産は横浜みなとみらい地区で、技術テスト走行を開始しました。トヨタも2024年にお台場エリアで自動運転サービスの実証実験を開始し、レベル4への移行を計画しています。ホンダなど各社レベル4の実験を進めるなど、国内の開発競争は加速しています(※1)。

道路交通法など関連法規の改正により、レベル4自動運転車の公道での無人運行が認められたことも、国内の自動運転車の発展の後押しとなっています(※2)。

これまでハードウェアを中心として開発してきた自動車ですが、自動運転車の運用・発展にはソフトウェアが欠かせません。ソルクシーズグループの「エクスモーション」は、自動車業界をはじめとする組込みソフトウェア開発のコンサルティングを手がけており、開発現場の生産性向上や業務効率化、人材育成をサポートしています。

2023年には、エクスモーションは、株式会社電通国際情報サービス(ISID)と提携し、「Over The Air(OTA)技術」の普及を視野に入れた自動車開発支援ソリューションの共同開発を行っています。OTAは無線通信でソフトウェアの更新を可能にする技術で、自動運転車において不可欠なものです。

今後、自動運転車が普及していくプロセスにおいて、ソフトウェア人材の不足が大きな課題となります。経済産業省によると、自動車のソフトウェア導入(SDV開発)に必要な人材は既に3.3万人が不足しており、2030年には5万人以上に拡大すると見られています(※3)。

この状況を受けて、株式会社エクスモーションは、ソフトウェア開発人材の育成を推進できるサービスを強化しています。2024年11月に本サービス開始となった「CoBrain」は、要件定義書や要求仕様書の作成やレビューの業務を効率化するサービス。生成AIを活用した添削によって、開発現場の負担を軽減することができます。

以前から展開していたeラーニングサービス「Eureka Box」も、現場で活かせる実践的な学習コンテンツの拡充に加えて、技術に関する疑問を解決できるチャットサポートや、コンサルタントへの相談サービスをスタートさせています。

エクスモーションは、今後もさまざまな形でソフトウェア開発現場の課題解決を支援するとともに、コンサルタントや組込みソフトウェア開発エンジニアの自社採用も強化していきます。現状の取り組みや採用、求人に興味がある方は、企業サイト採用サイトと「note」で紹介しているさまざまなコンテンツをご一読ください。

※1 国内メーカーに関するニュース
トヨタ https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240210-OYT1T50204/
日産:https://www.yomiuri.co.jp/economy/20251003-OYT1T50121/
https://www.nissan-global.com/JP/INNOVATION/TECHNOLOGY/ARCHIVE/MOBILITY_SERVICES/
ホンダ:https://global.honda/jp/topics/2022/ct_2022-09-29.html

※2 関連法規の改正https://www.npa.go.jp/laws/notification/koutuu/tokuteijidounkokaisyakuunyo.pdf

※3 SDV開発人材の不足https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/jido_soko/01sdv_wg/pdf/r6dx01sdv1.pdf

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